伝送映像を“動く3D点群”で再現、NTTの新システムが実現する映像体験
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つまり,視聴者はカメラに依らずに,任意の位置で任意の方向から物体を見る(三人称視点)ことができる.
これをドローンで行っているのが以下の研究.空から広範囲にデータ取得してクラウド空間上で再構築し,そこに没入する.
https://www.nedo.go.jp/content/100937784.pdfLiDAR等の技術でスキャンされた3D点群を用いた映像体験としては、例えばフランスにICONEMという世界遺産都市といった史跡の3Dデジタルスキャンを専業とする会社があります。
https://iconem.com/
久しぶりにウェブサイトを訪れてみれば、おぉ、リニューアルされていて新たにデータ閲覧ページが出来ている。”EXPLORATION”をクリックすると史跡などの点群データをグリグリ回転して様々な視点から眺められるページが立ち上がります。
映像表現としては例えばISISに破壊された直後のアレッポなどに乗り込んでスキャンしたデータを用いた、紛争で破壊された都市や史跡の現状を伝える”Cités Millénaires”という特別展が世界各国で巡回展示されています。
https://youtu.be/a2BawmShWYA?feature=shared
また昨年はパリに出来たGrand Palais Immersifという没入型展示の常設施設における展示第一弾としてヴェネツィアを大規模にスキャンして構築した都市のデジタルツインを用いた”Venise révélée”という特別展か開催されています。
https://youtu.be/Q8Elhetk1b0?feature=shared
これらの展示を見て感じるのは、ICONEMのように都市や史跡といったスケールでデジタルツインを作成したり、またこの記事のNTTのようにリアルタイムで3D空間での動きを伝送したりと、測定技術としては様々な可能性があると思います。
ただ映像「表現」はまた別の話です。実は上記の特別展Venise révéléeに対する私の評価はちょっと厳しめで、新設の展示空間をうまく使い切れていない面もありましたが、3D点群の映像表現の限界も感じた展示でした。
点群の密度が高い時点では良いのですが、それが密度が下がって点群として認知されてしまうと一気に没入感が下がるのです。点と点の間は貴方の想像力で補完してくださいと言われているようで、映像コンテンツとしての評価はいささかエンジニアリング側の事情を見る側に押し付けすぎの表現というものになります。
この辺り、点群としての映像表現は今すぐ活用できる過渡的なもので、将来は生成AIなどで補完した3D空間の再構成が必要なのかなと考えます。伝送映像を“動く3D点群”で再現
3Dの新たな活用方法かもしれません。弊社も業務で3D計測を行います。しかし計測以外になかなか活用方法を見出すのが難しいというのもあります。現在その方法について試行錯誤中だったので、新たな気付きをいただけた思いです。