NY株続伸、130ドル高 景気後退の懸念が薄れる
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市塲はこのニュースをどう消化すべきか、気迷い状態にあったと思います。これまでは、悪い経済ニュース=インフレ圧力を減ずる株価を押し上げる良いニュースでした。しかし、インフレ圧力が既に大きく減じたことで、本件にように良い経済ニュース=景気と企業収益を押し上げる良いニュースに変わり始めています。市場が気迷い状態にあったのは、その端境期にあるからだと思います。
きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸。
取引開始前に発表になった11月の米雇用統計が予想を上回る内容となったことから、米株式市場は売り先行で始まりました。
一方で市場の上値期待は根強く、下値では押し目を拾う動きも出てダウ平均は上げに転じました。
その後に発表になったミシガン大消費者信頼感指数で、米消費者のインフレ期待が予想以上に急低下したこともサポートしたようです。
非農業部門雇用者数(NFP)は19.9万人の増加となりました。
ストライキ中の自動車労働者の復帰が3万人貢献してます。
特に予想外だったのが、労働参加率が上昇したにもかかわらず、失業率が3.7%に2ポイント低下したこと。
前回は3.9%でしたが、4%台に悪化するか注目されていたました。
平均時給も前月比で0.4%の上昇となりました。
本日の数字からは労働市場の減速は確認できず、市場が期待している来年のFRBの積極利下げへの期待は正当化できない内容。
米雇用統計を受けて、短期金融市場では来年のFRBの利下げ期待を後退させ、3月利下げの確率も一時50%を割り込んでいました。
しかし、5月までの利下げは完全に織り込んでいる状況に変化はなく、市場の期待が大きな変化を見せているわけではな状況で、景気のソフトランディング(軟着陸)の可能性が高まっていると観ているようです。
米経済が思いのほか強い状況、一方でインフレは着実に収まる見通し。
私見では、雇用環境かアセット(不動産や株式)に一旦調整入らないとインフレ収束出来ないと観てますが果たして。米雇用統計を大過なく通過、米国株は水準を維持。
今週はやや波乱含みかと思ったが、大勢的に羽音を気にしなくなっているようで。
あとは来週、12日米CPI、13日FOMCなどのイベントをどう通過するか。
行き着くところまで行き着いたらいずれ反動はあるが、目先すぐとは限らない。そのあたりは注視するほかないだろう。