キッシンジャー元国務長官が死去 冷戦期の米外交立役者
コメント
注目のコメント
キッシンジャーほど熱狂的に称賛され、また酷評された外交担当者は存在せず。アメリカの国益を最大化させるために外交を再構築する現実主義者として称賛される一方で、人権などアメリカの価値観を簡単に捨てることも非難の的に。
ケネディ大統領からバイデン大統領まで、歴代大統領の4分の1以上にあたる12人の大統領に助言。今後、キッシンジャーの功罪がいろいろ議論されていくと思います。ダレスやアチソンといった冷戦初期の国務長官をも上回り、おそらく史上最も有名なアメリカ国務長官ではないでしょうか。ニクソン訪中の下地作り(キッシンジャー訪中)やベトナム戦争終結への模索、中東への関与などを再調整するニクソン・ドクトリンなど、歴史に残る数多くの出来事の裏にこの人の存在がありました。
近年もウクライナ情勢について積極的に発信したり、今年は再び中国を訪れて厚遇を受けるなどしていました。第一線から退いた後も100歳になるまで精力的に活動した稀有な人です。R.I.P.米国の対中コミットメント政策をリードした人物で、1970-1980年代には世界を動かす戦略を描いていた人物。対中コミットメントと対になる改革開放が中国で終わりを告げつつあるなかで、時代を象徴する退場となった。