「女性用下着業界」が地盤沈下…しまむらの“安価な大量生産商品”の勢いに勝てず
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20年で支出額が6割減…これは相当な市場変動が起きているようですね…。
少なくとも2つの可能性を考える必要があると思われ、それによって老舗ブランドが取るべき対策は変わってくることになりそうです。
①「下着は安いもので良い」という消費マインドの変化
②低価格商品の高品質化
①のマインド変化が大勢を占めているのであれば、品質を落とした低価格ラインナップの拡充と、従来主力であった高価格ラインナップのニッチ戦略への転換が求められるはずです。
一方、実際にはユニクロやGU、海外廉価ブランドなど高品質なファストブランドによる②の可能性が高いように想像され、こうなるとかなり苦しい展開を老舗ブランドは迫られることになりそうです。
小手先のコストカットでは対抗できない、低価格かつ高品質なブランドが市場を奪い始めているのだとすれば、商品ラインナップから始まり、調達・生産・製造ライン、販売チャネルなど、あらゆるバリューチェーン大改革が必要でしょうし、もしくは超高価格帯への選択と集中、下着以外の分野への市場進出など、振り切った戦略が求められそうです。
なお、下着に限らず、ここ近年、歴史あるハイブランドのリ・ブランディング(ブランド再生)が相次いでいる印象があります。使い古されてしまった「老舗」というブランドを強みに転換できるかどうかが、再帰の鍵を握っているのかもしれません。脱ルッキズムのガチ下着ベンチャー、Skimsというのがアメリカにあります。キム・カーダシアンが創業したことで有名で、創業当初はKimonoという名前にしようとして京都の着物屋さんが猛抗議して社名変更したという曰くつきですが、来年もしIPO市場がオープンしたら上場するのでは、との噂です。
こういうのが時代の流れなのでしょうね。「安い」ということだけではないと思います。下着と一括りに言っても多様な商品の種類が出てきていること、わざわざデパートで老舗ブランドを買わなくても工夫して可愛いものがあることも理由だと思います。
老舗ブランドの安心感もわかりますが、例えばざっくりと背中が開いているような今流行りのお洋服に対応した下着はなかったりと、最近確かに買っていないかも。
多種多様な選択肢が増えた中で消費者が一つ一つのものが自分に適したものなのかをより吟味するようになったのではないでしょうか。