「漁師も鮮魚店も知らないような魚が…」伊豆の海に異変のナゼ
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陸上では「11月に桜が咲いた」なんてニュースもありましたが、海上でも地球環境の変化の影響が間違いなく出ているようです。
本来獲れるはずのない季節あるいは場所で魚が獲れるようになっているこの状況は、「より多くの種類の魚が獲れるようになった!」という喜びよりも、漁家の経営に負の影響をもたらす側面の方が大きいものと想像しています。
例えば網一つとっても漁獲する魚ごとに違いがあるなど、それぞれの漁村地域では、その地域で獲れる魚に合わせて歴々とノウハウが蓄積されてきた魚法・漁具があり、またその魚を使って作られるカマボコなどの水産加工品の工場はもちろん流通ルートなども“獲れるはずの魚”に合わせて構築されているものです。
これが、“獲れるはずの魚”が獲れなくなり、新たな魚が多く獲れるようになってしまうと、そうして築き上げられてきた各地域一体での漁村のビジネスモデルが成り立たなくなり、新たなやり方・あり方への転換を余儀なくされます。
高齢化が進む漁村地域では、こうした漁法転換・ビジネス転換を担う人材も不足しているでしょうし、今後の日本の漁業界にとっては深刻な問題だと捉えています。各地の漁村まわっていますが、間違いなく海は変わってます。
しかも今年はかなりひどい。
宮城県石巻市でも今年は海水温が30度を超える地域が増えて、「こりゃ冬の海産物に影響でるに違いない」と漁業関係者と話していましたが、予想通り牡蠣が海の中で出荷前に死んでしまうなど、かなりの打撃を食らっています。
興味ある人(いないかもですけど・・・)は、宮城県の海水温の変化見てみてください。
https://suisan-navi.pref.miyagi.jp/suion_bunpu_top
9月は去年と比べても全域で真っ赤(30度近く)に・・・去年と比べても5度近くあがってる地域もありそうです。
「魚にとって1度の変化は、人間にとって10度の変化に相当する」と言われたりもしていますから、そりゃそんな海で暮らす魚や海藻、変わっちゃいますよね。
資源管理については温暖化の影響よりも乱獲の影響が強く出ているところもあるので、一概になにが原因と言えませんが、「知らない魚が増えてる」というのは温暖化の影響大きいでしょうね。
記事で水産加工会社の社長さんがおっしゃっていることが理想です。
「とれない、とれないというよりも、とれるものを大事に使いたいと思ってます」
まさにそうで、「とれるものを」「大事に」が重要。
とれるようになったから一気にとっちまえ、だと過去の産業からの一時的なトランスフォーメーションはできても、すぐまた苦しくなっちゃう。
それも含め、SX(サステナビリティトランスフォーメーション)を漁師も魚屋も水産加工会社も行政も漁協も消費者も、みんなで「せーの」で考えてアクションしていきたいですね。今年の異常気象は、この黒潮の流れも影響していますからね。しかし、南国の魚が伊豆に定住とは。エソは見た目は怖いですが、おいしいですよ。私も釣って食べたことあります。