【新常識】激変する世界、最も重要な「5カ国」を教えよう
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仰る通り、グローバルサプライチェーンの再構築の流れにより、ベトナムの注目度は更に上昇していますが、COVID-19が明けてからの新規FDI件数は伸び悩んでいる印象で、投資額も一部の大企業に偏っています。
ベトナムに限らず、かもしれませんが特にベトナムにおいては裾野産業の未成熟が国全体の課題として横たわっています。
中国からの生産移管や内需伸長を期待したB to C産業投資は大いに歓迎されるべきものですが、それ以上にたとえば化学製品バリューチェーンの特に付加価値の高い川下領域の育成・投資や、半導体前行程の生産、原薬の製造や創薬など、付加価値の高いサプライチェーンがベトナムで構築されない限り、長期的な成長シナリオは描けない。
未だベトナムという国そのものが投資非適格の状態であり、BBB-に入るまで少なくとも5年はかかるというのがコンセンサスです。
東南アジアの成長はまだまだこれから。一過性の盛り上がりではなく、持続可能な成長に向け、アジアで働くビジネスパーソンとして私もその一翼を担いたいと思います。
注目のコメント
この記事の元のタイトルは、「グローバル・サプライチェーンの再編で儲かっている国はどこか」(Meet the Nations Cashing in on the Rewiring of Global Supply Chains)
というものです。
https://www.bloomberg.com/news/newsletters/2023-11-02/supply-chain-latest-mexico-morocco-poland-vietnam-win-in-supply-shift
まさに内容をよく表しているタイトルで、煽りの要素はありません。
当たり前ですが、ベトナム、ポーランド、メキシコ、モロッコ、インドネシアといった5か国は、現代の世界で最重要な5か国ということではありません。
「グローバル・サプライチェーンの再編」による受益者が特にこの5か国、ということです。
そもそもグローバル・サプライチェーンの再編、というのが起きている理由はいくつかりますが、
・米国とその同盟国の中国に対する経済制裁
・中国国内の製造業コスト上昇
・ロシアのグローバル・サプライチェーンからの脱落
・資源価格(特に金属)の高騰
などです。
その結果として、製造業が集まってくるようになった国が、この5か国ということですが、基本的には、中国で行われていた製造業がどこに移転したのか、というのが大きいです。
この5か国で、日本に最も関係あるのは、間違いなくベトナムで、次がインドネシアとメキシコでしょう。
米国とEUの消費が旺盛である限りは、メキシコとポーランドの優位性は揺るぎません。
本来、トルコもポーランドと同等の製造業拠点になりえたのですが、今一つ呼び込みに成功していません。
モロッコとインドネシアは、金属資源を保有しているがゆえの優位でしょう。ただし、この2か国は、資源輸出で儲かるのは確かですが、製造業拠点としてどこまで適しているかは微妙なところです。メキシコは近かったので仕事でもプライベートでもよく訪れましたが、毎回都市の劇的な進歩に驚いたものです。今回の記事やせめて平均賃金や経済成長率だけでもいいので頭に入れてから新興国や地政学的重要性が高い国に行くといろいろなことに気付かされるのでお勧めです。