23年度上期の経常黒字3倍増 財務省
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とはいえ、日本の経常黒字は圧倒的に第一次所得収支、すなわち海外に投資をすることで稼いでいる部分が大きくなっています。
背景には、バブル崩壊以降の異常な円高やデフレを放置したことで産業の空洞化が進みすぎてしまったことがあります。
対して、ドル建てGDPで今年日本を抜くとされるドイツは経常黒字の大部分を貿易収支が占めます。
背景には、ユーロ導入に伴う経済の実力見合いで割安な通貨や経済連携の強みを生かすことで、国内のモノづくりで所得を稼いでいることがわかります。
こうしたことからすれば、いかに今の円安を活用して国内の自給率を高められるかが今後の日本経済にとって重要だと思います。大事なことは「統計上の黒字」が維持されているかよりも「実務上のCFが黒字かどうか」であり、当該データの示す半年間、事実として円安が進んだわけですから、今少し、多角的な統計の見方をする必要もあるかとは思います(日経新聞に関しては8月にCFベースの記事を出しているゆえ、それは非常に参考になるかと思います。当方のコメント・試算も取材して頂きました)。
経常黒字であるから、世界最大の純債権国だから、円は棄損しないという主張もありました。しかし、この30年のデータを観察し、さらに足元の動きを見てていると、為替の実需という意味では、やはり貿易収支を基に考えるべきだということがハッキリしたということではないでしょうか。そういう筋が今だに需要刺激を煽り、円安を促そうとします。