PayPay証が投信10倍の200本に拡充、新NISAで数年内黒字化も
Bloomberg.com
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PayPay証券の前身となるOneTapBuyは厳選された個別株を簡単に購入することができるサービスだったわけですが、PayPay証券になり、新NISAを狙って、投信にリソースを集中していく戦略のようですね。
PayPayは当初から打ち出していた通り、決済を中心としたSuperApp戦略を狙っているので、金融領域の拡大は重要施策。特に、番所社長が仰っている通り、投信のようにストックが積み上がっていく商品とは相性が良いわけですが、中国やインドと異なり、日本の場合、証券、特に投信の販売手数料が非常に低廉であることから、単純に預かりを増やすだけでは、収益的な観点では厳しい道のりになると考えられます。
恐らくは、運用手数料も含めて収益化していこうと、独自の商品開発をしたくなる所だとは思いますが、先行する投信商品の預かりは莫大で、PayPayどのシームレスな接続という導線上の優位以外にどれだけ特色を出していけるかがチャレンジになりそうですね。株式売買委託手数料の無料化に表れているように従来型証券事業モデルから利潤が消失しているのと同様、投資信託の信託報酬の引き下げチキンレースも激化しており、従来型資産運用事業モデルももはや儲からなくなってきているのは自明です。
投資信託の取り扱いをどれだけ拡充したとしてもそこに事業モデルの新規性はなく、限られた利潤を様々なリテール金融機関が奪い合うレッドオーシャンの領域に飛び込むことに勝算があるとは思えず、何かこの記事では語られない新たな事業モデルへの移行戦略等が無い限り、「数年内黒字化」は勇ましい掛け声に過ぎないように感じます。