【トップが語る】焦りは禁物。エース事業を育てる「待つ力」
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注目のコメント
私も旭化成でナフサ誘導のC5、ブダジエン系の合成ゴムを数年担当していたので、本記事で述べられている日系素材メーカーの考え方はうなづけます。
>もちろん、ありますよ。「どこまで待つか」というラインは、経営者として現実的に
>は引かなければいけない。ですが、これまで研究員が粘り強く研究を重ねて、芽が出た
>実績が複数あるので。COPだって、ここまで来るのに15年かかっていますからね。
どの素材・技術も「何をもって見極めとするのか」というのがものすごく難しいわけです。ゼオンも旭化成も、何百・何千というまだ日の目を見ていない素材・技術を持っていて、そこにかける人件費、そして累損は、相当なものだと思います。例えば、ゼオンのCOPは公称での生産量が15000t/年となっており、COPの単価は記憶していませんが、高級な特殊プラスチックであるので、おそらく800~1500円/kg程度と思います。年間売上高は80~225億円、高営業利益率だと仮定し営業利益率30%だとすると、営利24億円〜67.5億円となります。連結売上高4000億円、営業利益約400億円の会社で「エース」と呼ぶには比率として少ないかもしれませんが、これこそが素材メーカーであり、「こういったニッチで優れた製品が複数集まって、企業収益を形作っているのです。
素材の見極めの点については、私はてんでわかりませんが、
>これは私の持論ですけれど、シンプルで綺麗な構造の素材は、
>必ず活かせる場所があるんです。
こういった技術系出身の経営者がいると、社員も心の支えになるのかもしれません。単に数字だけ追っているのでは、"素材メーカーらしさ"は発揮できないと思いますので。化学メーカーの日本ゼオンの社長に就任した豊嶋さんのインタビュー後編です。後編では化学領域という研究の時間軸が長い領域での事業創出論をお聞きしました。
非常に面白かったのが、今注力事業となっているCOP事業が、実は長年収益を上げられず“お荷物”とされてきた部署だったということ。技術の可能性を信じ、適切な時間をかけて事業を育てる重要性と、そこをきちんと待てる経営陣の信頼の深さに感銘を受けました。
記事最後に出てくる、豊嶋さんのちょっとした日々の実践のお話も印象に残りました。確かに社員は意外と、上司やトップのこういった些細な姿勢を見て育つのかもしれません...。ぜひお読みいただけると嬉しいです!ケミカル企業の世界では、「信じて待つ」というスタイルで成功した事例があります。
物性の原理は時代のトレンドが追いついてくるからなんでしょうか。
経営の粘り強い技術との向き合い方は参考になります。