米大統領「支援惜しまず」 イスラエルとの連携強調
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ハマースだけが相手なら、イスラエル軍は単独で対処できます。
イスラエル軍がより大きな困難に直面する可能性としてありえるのは、レバノンのヒズブッラーの参戦です。
レバノンからヒズブッラーが南下してくるなら、イスラエル軍の作戦は、はるかに困難になります。
米国政府が今しようとしているのは、イスラエル周辺のアラブ諸国に働きかけて、ヒズブッラーの参戦を牽制することです。
ヒズブッラーの阻止のために、米軍が動く、ということも選択肢に含まれます。
それから、ハマースにしてもヒズブッラーにしても、スポンサー兼兵器の提供者はイランなので、イランによるロジスティクスを妨害するための働きかけも、中長期的に米国が力を入れる課題でしょう。共和党側はバイデン政権のイランとの融和的な政策がハマス攻撃の流れを呼んでいると批判。矛先となっているのがバイデン政権が9月に発表した、イランで拘束されている米国人5人を解放するという合意。韓国に保管されていたイランの凍結資産約60億ドルがカタールのドーハの口座に移送。ただ、現状ではまだイランにはわたっていないとされています。また、バイデン政権はトランプ政権の決定を覆し、パレスチナへの経済・人道援助を復活していることにも共和党側は批判(ただ、テロ組織に指定されているハマスに支援は提供せずとしてはいます)。
ハマス攻撃後の本格的な世論調査はまだですが、共和党支持者はイスラエル支援についておそらく積極的。背後には福音派の世界観。「ユダヤ・キリスト教(Judeo-Christianity)」というキリスト教はユダヤ教の歴史上に成り立つという感覚があり米国内ではユダヤ人より福音派の方が強いイスラエル支持。
共和党支持者からウクライナ支援については否定的な意見が増えていることとは対照的です。ただ、どちらも「アメリカファースト」では一致(福音派の存在があるため、イスラエル支持はアメリカの内政の争点でもあります)。ブリンケン国務長官のツイートを追っていくと、実際に米国が中東諸国を中心に、各勢力に働きかけていることがわかります。イスラエル・パレスチナ両勢力のトップ、欧州諸国、サウジアラビア、エジプト、カタール、ジョーダンの首脳や外務大臣らと対話を行なっています。
https://x.com/secblinken/status/1710743848207479166?s=46
ロイター通信の報道によれば、トルコのHakan Fidan 外務大臣も、国内反対勢力の代表らと対話すると同時に、ブリンケン国務長官と対話を行なっています。これに先立って、トルコのエルドアン大統領は、両勢力に対し「自制心を持って行動する」ことを呼びかけており、情勢の悪化に懸念を表明しています。
https://www.reuters.com/world/middle-east/turkey-ready-help-de-escalate-israeli-palestinian-conflict-2023-10-07/
外交がうまく進み、悲惨な状況が長期化しないことを願うばかりです。