74%が無自覚、14%が「隠れて」--パーソル総研、「ワーケーションに関する定量調査」
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気軽な気持ちで開いたら、かなり有用なデータ・分析で、さすがパーソル総研でした。全国20〜69歳の男女就業者10万9034人が対象にしていることや定義がしっかりしていることも含めて、あまりちゃんとしたデータを見たことがないワーケーション関連のデータとしては保存版だと感じました。
ワーケーションという制度そのものを入れるだけで、社員の幸せ度が上がるとか、会社への思いが強くなるというわけではなく、チームワークの高い組織や私的コミュニケーションの多いチームほど、ワーケーション後の社員の幸せ度やワークエンゲージメント度が高くなるというのは非常に興味深いです。
チーム作りや社員の幸せを大切にしたいと思う企業は制度さえ何か作ればOKではなく、とことん思いを持ってコミットをし続ける必要があるんだなーと思う調査結果でした。むしろ、ちゃんとそういうコミットメントをし続けないと、ワーケーション中の効率の悪さなどを挽回できなかったり、社員の心もバラバラなままみたいな感じでマイナスにしかならないかもですね。分散型組織がたまに集まる場がワーケーションであり、非日常な体験を通してお互いの人となりを知り、リアルな信頼関係を築くのに活用する…というのはメリハリがありとてもわかりやすい。
だが日本に多くある組織形態はハイブリッド型か対面型であり、「日々それなりに顔を合わせる仲」であるメンバーがワーケーションをするとなると「わざわざ?」「何のために?」といった言葉が飛び交う。
この文脈を乗り越えるためには「副業・復業がもたらす効果」と合わせて議論し、制度設計する必要があると個人的には思う。
ワーケーションの中で知り合った地域・人に対し、個人のスキルや企業のリソースでどんな貢献ができるか。
蛸壺化した組織から解放された高い視座で自分や自社について見直すきっかけとなり、職務効力感が高まり、結果、組織運営に良い効果をもたらしたりスキルアップに繋がっていく。
会社に人財を閉じ込め会社の中だけで育てるのではなく、外に開き他流試合の中で全体的な能力を拓いていく。まさに「副業・復業」で語られる文脈と同じことがワーケーション体験にも言えるのではないか。