米「ビッグ3」で初の一斉スト=自動車労組、賃上げ交渉決裂で
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CPI上昇率を遥かに超えた異常な程の製造業賃率インフレスパイラルのトリガーとなりそうだ。日本車への影響も甚大となるだろう。車両価格へ転換もせざるを得ず、新車価格インフレも延長されそうだ。このまま経済がノーランディングなら持ち堪えられるだろうが、もし景気失速ともなれば深い谷が訪れるリスクも。
全米自動車労組(UAW)の要求は、
・4年間で46%の昇給
・週労働時間32時間とし、給与は40時間分に
・旧来の年金の復活
です。
CEOたちが巨額報酬を得ていることも非難しています。
(GMのCEOの年俸だと2900万ドル)
https://twitter.com/therecount/status/1702424402602643631
自動車産業が特別というより、インフレという全米共通の背景があってのことなので、全米労働界のこのストへの期待は大きいです。初の3社同時ストですが、一斉ストという表現は少しミスリーディングです。3社それぞれから1工場ずつ選んでの限定ストで、まずはここから経営者側にゆさぶりをかける作戦のようです。3工場合わせた労働組合員数は12,000人余りだそうですので、3社のUAW組合員全体15万人の1割弱しか参加していません。フェインUAW委員長は、旧労働協約の期限が14日深夜に切れた後も、経営者側から妥協を引き出すべく粘り強く交渉する戦術らしく、好戦的でありながら、なかなかしたたかな一面もお持ちですね。
なお、UAWが要求した40%賃上げは、2019年の協約改定後の4年分です。それでも高めの球であることは間違いありませんが。