短期筋のユーロポジション、今年初め以来の弱気-ECB判断前に
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「欧州のスタグフレーションは現実的なリスク」 (@@。
不況下で物価が上がるスタグフレーションに陥ると、ECBは、金利を上げれば不況が酷くなる、金利を下げれば(あるいは利上げを止めれば)インフレが酷くなる、というまた裂き状態に置かれます。インフレ心理の定着が、ゼロパーセント近傍のデフレより遥かに怖い所以です。
しかも全体として5.3%のユーロ圏のインフレ率は、2.1%程度のスペインから10%を超えるスロバキアまで様々で、ECBが統括する金融政策と異なり、財政政策は各国任せです。理事会メンバーの意見が割れ始めているとされるなか、ラガルド総裁のECBは果たしてどのような合意形成を図るのか・・・ 不安心理が高まかるのが当然な状況下、「14日に発表される政策判断」が待たれます。(・・;ウーンインフレ率が高止まりしている一方、最近の不冴な景況感に照らし、今月のECB理事会における利上げは見送られる公算が大きいと思われます。またドル安の受け皿として機能してきた面もありますが、7月以降の米金利上昇とドルの反転により、しばらくの間、ユーロの方がドルよりも分が悪そうです。とは言え、米国も利上げ終盤とはみられており、ECBも9月利上げ見送りが利上げ打ち止めを意味するわけではありません。ユーロショートを拡大させていくだけの材料にも乏しく、そろそろ様子見に入るのでは?と考えられます。
伝統的に金融や財政の引き締めを指向しがちなドイツが4~6月期にマイナス成長に陥りました。欧州中央銀行の政策判断に強い影響を及ぼす大国の動きに注目が集まります。