日本のアンビエント・ミュージックの祖、吉村弘の音楽は、リズム的要素が薄い。リズムは、人にある種の強制力を強いる。この脈拍で心臓を動かし、この間隔で身体を動かせ、というように。もちろんそれが気分転換になったり、一体感を感じるきっかけにもなり得るが、そういう気分の時ばかりではないはずだ。 ゆっくりと、思いにふける。ぼんやりと、空中を眺める。吉村の音楽をきけば、波や木の葉のように、心臓と身体をあるがままに任せられる気がする。
マイニュースに代わりフォローを今後利用しますか