【休日に読む】人類には知性を拡張する「ツール」が必要だ
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ハサビス氏が「人類の大きな問い(ビッグ・クエスチョン)」を解くために、鍵となる各分野で重要かつ現実的な問いに取り組んできたこと、そして実績を収めながら着実に戦略的に歩んできたことに感動を覚えずにはいられません。
AIを進化させるために、費用や時間が嵩むロボティクスの分野ではなく、コンピューターシミュレーションを選んだ、そして、対戦ゲームで勝つという非常にシンプルなお題を選んだ点も、その大きなクエスチョンに近づくための結果志向の賜物だなとの印象を持ちました。
次に、複雑系の世界であってもアプローチを探索できるようなシステムを創るため、チェスではなく、複雑な世界である囲碁の世界で勝利を目指したこと。現実世界を我々人類が把握できていないことを前提に、データが一部であってもルールや戦略を学習できるシステムを構築したことも、大きな問いに近づくための重要な布石と理解します。
そして、シミュレーションの世界を終えて、今度は現実世界でインパクトを出すために、生命医療という分野を選び、長年研究が続けられてきたにもかかわらず、十分知りえないために解決策が導かれていないというタンパク質の立体構造の問題に照準を絞ったことも傑出したセンスを感じますね。
AIがあれば、一定のデータがあれば、高精度かつ非常に高速度で解析や予測が可能になる。そして、人類が探求するのに、天才であっても膨大な時間と労力がかかる課題や問いに対しても、AIを正しく使えば、時間を大幅に短縮して「答え」に近づくことができる。
ハサビス氏が述べている「AIを構築することで、問いのいくつかの答えに最速でたどり着ける」ということの意味と社会的なインパクトがわかる、とても興味深いインタビュー記事です。AI駆動科学を既に高校生で思いついていたとは!そして世界に衝撃を与えた囲碁AIのAlphaGoが、タンパク質構造推定AlphaFoldへの通過点に過ぎなかったとのこと。まさに恐るべしです。
ハピサス氏が今どこを目指しているのか、後編が楽しみです。AlphaGoでトップ棋士に勝利し、話題をさらったDeepMind(現在はGoogle DeepMind)、その共同創業者でCEOのデミス・ハサビス氏へのインタビューです。
なぜ、AIの開発を始めようとおもったか、AIがどのような進化を遂げてきたのか、とても興味深いインタビューです。お勧めします。