いきなりテレワーク終了と言われても…「オフィスに戻したい会社」「戻りたくない社員」それぞれの思惑
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NewsPicksをみる様になって、テレワーク終了という話題がホットなのを知りましたが…なんか、不思議な記事が多いです。
と言うことで、クリティカルシンキングの心得をスキルスロットにセットして😀 記事を読んでみました。
結論から言うと、この記事を「テレワークの良否」論争の枕にするには、ちょっとミスリードかなと思いました。後編の3,4ページ、社労士である著者が、専門性に従って整理した部分は参考になります。
まず、記事中の「企業がテレワークを止めて従来の出勤形式に切り替えているとみていい」は事実でしょうか?
記事中で紹介されている、日本生産性本部がの調査。この調査はWebアンケートなどより回答者の偏りが少ない事が期待でき、信頼性はあると思います。
https://www.jpc-net.jp/research/detail/006527.html
私が素直に解釈すると
「ここ1年ほどテレワーク実施率は横這いである。しかし、企業規模別で構成比が変わった。従来は企業規模でテレワーク実施率に差が大きかったが、埋まりつつある。
さらに、出社割合は増加。また、現在もリモート勤務を続けている人の71%は、生産性の向上としており過去最高となった」
としたいところです。付け加えるなら
「5類移行で出社が可能になり、ハイブリッド勤務が定着する兆しが見える」
としたいですね。
ところが、この記事は違う解釈が前提ですすみます。「企業がテレワークを止めて従来の出勤形式に切り替えているとみていい」としてフルリモートからフル出社の事例を元に話が進みます。
しかし、レポートを直接確認すると、去年7月からほぼ横這い。数値自体は微減ですが「統計的有意差は無い」。ピークから大きく落ち込んだのは、2022年の4月と7月の間でその後は横這いです。
また「大企業でテレワークを止める動き」は紹介しつつ、従業員101人~1000人の企業では増加(統計的有意差はないですが)には触れず。
ちょっと疑問ですよね。
そろそろこのネタで空騒ぎも賞味期限切れかなと思っています。
さらに、現在テレワークを実施している人の中では、1日も出社しない率が有意に減った一方、テレワークで業務効率向上とする回答が過去最高です。
と言うことで、ゼロイチではない、ハイブリッド勤務が定着し始めていると言うことの様に思いました。
注目のコメント
テレワークに適しているかどうかは、仕事の内容によるのかもしれません。テレワークが生産性にどのように影響してきたのかも興味あるところです。
フルリモートから転職してほぼ出社に一転した経験からいうと、出社は仕事のスピード感が段違いに早い。
わざわざ会議をしなくても、問いを投げなくても自然と会話が聞こえてくる。決裁者の近くに座ってるだけで、今何に課題意識がありどんな方向に向かってるのか感覚的に伝わってくる。
コミュニケーションの面ではインプット量の違いが大きいと思う。
分析するとか戦略立てるとか 1人で集中すべき仕事はテレワークに向いているが、誰をどうやって動かして成果を上げていくかのプロセスにおいては出社が圧倒的に早い。こんな記事も思い起こすのですが・・・
テレワーク率、コロナ後最低に 22%、オフィス回帰進む
https://newspicks.com/news/8779731
個人的には、リモートワークも、リアルな場の蓄積で培った関係性の貯金でなされている面もある、と考えています。新規で入った人などは孤立感もあるので、テレワーク一辺倒でも、オンボーディングとしてリアルな場で人間関係構築する仕組みは必要かと思います。すでに構築されていて不要ならやらなくてもいいけど、必要な人がいるならリアルであったほうがいい。しかし、リアルなコミュニケーションだけを欲する人の要求に付き合わされるのも面倒なものです。
講義はやっぱり、リアル/オンライン双方いい部分も悪い部分もあるのですが、インプット主体な講義はオンデマンドにするなどして、個人のアウトプットのみなら宿題にして、講義で教室に集まることがメリットになるような講義の作りにはしています。その点は、オフィスで働くのと、リモートで離れていることにもつながる部分かと思います。
ちょっとした会話も、ブレイクアウトセッションでのコミュニケーションは、ぶった切られますからね。リアルな場は正式な場から離れてもなされるもので、結構、そこが大事になることもあったりします。
大学教員だと、実験装置が要される立場でない限りは、テレワークしやすいと思います。指導学生を持っていると、リアルにしたい思いはでてくると思います(部下の扱いと同じか)
今は週1回、自宅で作業しています。コロナで自宅の仕事環境整えてよかった感じ(自腹)。主に考えごと(教育改善)、調べごと(文献とか)などインプットの日にしています。通勤の移動がない分、時間も確保できてパーソナルトレーニングもいれがちな日です。