世界初の「電気運搬船」開発 地方で余る再生可能エネ、都会へ
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エネルギーは生産地と消費地が一致することが殆ど無いため、エネルギーを如何に効率的に運ぶかは昔からのテーマでした。例えばLNG(液化天然ガス)の登場により、生産地より遠く離れた消費地でも安価にエネルギー(ガス)を利用することが出来るようになりました。それ以前の天然ガスは莫大なコストをかけてパイプラインを敷設して輸送するか、燃やして捨てていました。
電気も天然ガスと同じで輸送が非常に難しいエネルギーです。記事にあるように蓄電池で運ぶのは一案ですが、蓄電池は体積あたりのエネルギー密度が小さい為、輸送効率はかなり悪くなってしまうのではと推測します。
あるいは再エネ電気で二酸化炭素を電気分解して、合成ガスを製造し、それを重合して液化するPtL(Power to Liquid)という技術もあり、これなら電気を液体燃料に変換することが出来る為、効率的に輸送することが出来ますが、大掛かりな設備が必要となります。
一長一短あるため、規模や輸送距離などに応じた最適な輸送方式を選択することが重要と思います。コスト面で効率的なのかどうか疑問です。
また仮にこの特殊な電気運搬船に依存してしまうと、競争が働かないので独占的になってしまいコスト高が維持される可能性もあります。
一部の途上国では、電気運搬船ではないものの、コスト高の発電船が独占的な供給源となってしまい、電力コストが高止まりしています。直感的に送電線の方がコストははるかに安いし、世界中を見渡しても、送電線以外の運搬は実例としてないと思います。この電気運搬船は、政治が政策的に支援しているようです。他の送電方法とのコスト・ベネフィットの数字を出して欲しいと思います。