三井住友信託、正社員7割DX人材に 30億円で学び直し
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リスキリングは、学んでもらうためにお金をかけるだけでなく、取得したスキルを活かせる環境整備も大事です。
具体的には、ジョブ型雇用の浸透と外部労働市場の成熟です。
例えば、高度なDXスキルを身に着けたとして、翌月からそのスキルをまったく使わない部署に異動する可能性があれば、従業員のモチベーションもなかなか上がらないでしょう。全員がジョブ型雇用に変えることは非現実的ですが、必要に応じて、いわゆるメンバーシップ型雇用とうまく組み合わせるのだと思います。
また、転職が増えることで、身に着けたスキルの市場価値も測ることができるでしょう。
ただ、ジョブ型・転職は当面、日本では少数派でしょうから、リスキリングを広めるためには、処遇とセットで考える必要があるかもしれません。
加えて、正社員だけでなく、非正規の方々に対するリスキリングも、処遇改善・正規雇用化の可能性が広がるという観点で目配せが必要でしょう。単にITパスポート取得を義務化している会社より、筋の良いリスキリング施策だと感じました。ITパスポートはあくまで入り口であり、その後更にレベルが3段階あげることができる"マイルストーン"の観点。また、実業務や評価制度と紐付けられている"リンク"の観点。
リスキリングは"マイルストーン"と"リンク"の2つが肝要だと感じました。本記事について有料会員向けなので詳細は控えますが、レベル0(Officeを使うことができる)、レベル1(ITパスポート相当の知識を持ちシステム要件定義で意見を言える)…とレベル3までリスキリング目標が定められています。しかし、まずITパスポートを100点とってもシステム要件定義で意見を言うことは難しいと思います。ITパスポート取得では要件定義に「使われる言葉を理解できる」程度で、実際に意見を言うならば、あるプロジェクトにおける①システムの全体構成を把握し②機能要件の定義とその背景を把握し③予算/人的リソース/スケジュールを考えるくらいまで追いつかなければできません。こればかりはOJTが重要です。ITパスポートホルダーの私も要件定義については実際のプロジェクトを回して半年経ってやっと意見が言えるようになりました…。