【S&P500入り】あの元副社長が孫正義を超えていた
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日本企業は、技能実習生から経営者に至るまで、外国人に社内で活躍してもらうのが下手である、という光景は、あまりにも多く目にします。
所詮、旧来通りの同じやり方をするメンバーシップに入ってくれる人としか一緒に仕事ができず、異文化の人間とコミュニケーションしながら臨機応変に働き方を組み立てる、ということができないからでしょう。
米国企業の強さは、国の外から来た人間がすぐに適材適所で働ける、ということにあります(日本人には働きにくいかもしれませんが)。何カ月もの研修期間とか無しに。
そもそも、まず研修を受けて同化してもらわなければ一緒に働けない、という組織のあり方が、どんどん新しい人材に入れ替えていくジョブ型雇用と致命的に合いません。
新しい人材の多くが、様々な国から入って来る、というのならなおさらです。
パロアルトの創業者はもともとイスラエル人ですが、技術担当の方が向いている、ということで、自らCTOにジョブチェンジして、ニケシュ・アローラ氏をCEOに迎えました。
外から人間が、すぐに適材適所で働ける、ということです。
SBIインベストメントの投資に体系(成功確率を上げるためのシステム)が無いというのはそうですね。
パロアルトはサイバーセキュリティの会社なのだから、同業他社を買収して市場シェアを広げていく、というのは当然すぎるくらいの妥当な投資方針です。異種格闘技過ぎて比べても詮無いでしょう。ただニケシュ本人は正直内心ほくそ笑んではいるでしょう。
ちなみにパロアルト社は小職の古巣大手VCの投資先でIPOによりビッグリターンを叩き出した会社。そこに孫さんと袂を分けた直後のニケシュ就任のニュースには少し驚いた。王道の競争戦略。関連する商品群で買収を行って、しっかりとPMIをしていく。
一般論としては下記のようなことにつながる。
【単純合算】売上高の増加、関連する製品領域の拡大
【売上増シナジー】これまでアクセスがなかった顧客へのクロスセルの拡大
【価格交渉力シナジー】競合製品を廃止・統合することで競争圧力の低下
【効率化シナジー】競合製品を廃止・統合することで開発・マーケ費用の重複排除による効率化
【投資・競争力シナジー】特に基盤領域で投資を増やすことで、技術開発や投資規模、調達力で競合との競争力の差を拡大させる
これらは合理性。一方で会社は人間組織だから、感情も出てくる。雇用慣習などで米国が進めやすいという点はある。
ただ上記のように製品領域が広がると、例えば営業スキルの難易度も高まる。だからアカウント担当とプロダクト担当と分けたり、それで従来2社で10人ずつで10の売上だったものをアカウント担当15人、プロダクト担当5人とかに変えて、競合よりも手厚いサービスをすることでアカウント当たり売上を上げて、20人で30とかを上げるような構造になれば、統合をしても雇用を守れたりする。
だから買収によってシナジーを産むことは、組織・情理という観点でも重要。
上記の競争戦略は、そのやりやすさやどういうシナジーが出やすいかは業界構造による。例えばリアル店舗がある場合は商圏などがキーファクターになったりもする。ただ強弱はあれど、シナジーのパターンとしては概ねこんな感じだし、どんな業界にも適応できると思う。
Palo Alto Networksは、こういうM&Aによる王道の競争戦略を、伸びている市場でしっかりやっているから、さらに成長している。
ちなみに下記が就任時のPick。
ニケシュ・アローラ氏、元は通信のアナリストで、そのあとDeutshce Telekomを経てGoogleにというキャリア。通信とセキュリティは表裏一体だし、専門性を活かせるキャリアの作り方。
https://newspicks.com/news/3071722