マスク氏、オープンAIに対抗へ 「独占ではなく競争が必要」
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LLM(大規模言語モデル)あるいはファウンデーション(基盤)モデルの開発という面においては、やはり資金力とデータ保有量が物を言うところがあります。
アルゴリズムそのものの性能はもちろんありながらも、その前提となる大規模な計算資源、優秀なエンジニアの確保のためには、結局は資金力のあるプレイヤーが有利になる側面がありますし、また、競争優位の要になるのがやはりデータの量と質で、オリジナルなデータをいかに大量に保有しているかが鍵になるはずです。
こう考えると、マスク氏のエックスAIは、後発とはいえかなり優位な環境に置かれているように思います。
ですが、最終的にそれらが広く世界で使われるかどうかは、精度や性能ではなく、安全性・信頼性であることに間違いありません。マスク氏は安全性を掲げてはいるものの、これまでの矛盾した数々の行動を踏まえると疑念を拭えないのが個人的な印象です。
また、(それだけではないはずですが)匿名個人の投稿からなるTwitterのデータを強みとして開発されるLLMの出力に信頼性があるのか、この点はChatGPTなどで言われるハルシネーション(幻覚)以上の心配があります。
現時点では開発内容など詳細が不明なため、引き続き注目していきたいと思います。Twitterの全データはどれ位の量なのでしょう。テラレベルならそれだけでLLMを学習できるかも。
それ以上にテスラの車載カメラデータが使えるかも気になります。画像の基盤モデルの学習には魅力的です。
そう考えるとxAIは良いポジションにいるかもしれません。xAIのコーポレートサイトのリンクを最後にはっておきましたが、象徴的なのは、同社のミッションが「宇宙の真理を理解すること」となっていること。オープンAIを最大限に意識して設立されたことは明白ですが、同社ミッションが「人工知能による利益を全人類にもたらすこと」となっていることと対照的で、マスク氏がxAIのミッションをより哲学的なものにしたことが要注目です。宇宙の真理からAIの在り方を考えるということを示唆しています。一方で、マスク氏はテスラで自動運転や半導体開発等も行っており、ユースケースを作り上げる事業を豊富に抱えています。宇宙や人間がどう在るべきかからAIの在り方を考えることには同意します。https://x.ai/