キオクシアとウエスタンデジタル、8月までの合併合意視野-関係者
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現在ウェスタンデジタルはHDDとフラッシュメモリという主要ストレージを広く手がける会社として有名です。
今回の報道が現実のものとなり、フラッシュメモリー事業を切り離してしまうと、元のHDD専業メーカーに戻ってしまうということなりますね。
余談ですが小職はかつてHDD向けの材料の研究をしていたことがあります。
すでに皆さんが身の回りで使っている各種デバイスのストレージはフラッシュメモリ全盛になっていますが、昔はストレージと言えばHDDが主流でした。
今の状態からは想像できないかもしれませんが、フラッシュメモリが出始めた頃はHDD陣営が書き換え耐性が少ないという部分をしつこくネガティブキャンペーンして自分たちの立ち位置を守ろうとしていました。
今ではHDDと言えばテレビの録画や動画編集など、一部の大容量ファイルを扱うユーザー向けにしか名前が出てこないストレージに成り下がってしまいました。
HDDに関わるメーカーが100近く存在していた時代もあったんですが、現在HDDを専業で製造しているメーカーは東芝、ウエスタンデジタル、シーゲートの3社のみ。
技術進展に伴う世代交代というのはいつの時代でも寂しいものがあります。
ちなみにHDDは小さな磁石を使って情報を記録していますが、現在主流の記録方式は日本人が発明したことを覚えておくと話のネタくらいにはなると思います。
もし興味がございましたら「垂直磁気記録方式」で調べてみると良いと思います。
(昔語り失礼いたしました…)
【参考】
HDDの歴史(英語)
https://en.wikipedia.org/wiki/History_of_hard_disk_drives
消滅したHDDメーカー一覧(英語)
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_defunct_hard_disk_manufacturers
垂直磁気記録方式について(日本語)
https://ja.wikipedia.org/wiki/垂直磁気記録方式WDとの統合含めて、キオクシアのエグジットの話は何度も出ては消えてきた話。
直近では2021年に出てきた。その時にはIPOが最初に検討され、その後WDやMicronの買収検討も報じられた。
好況期で狙っていたバリュエーションは300億ドルが目線だったと思う。2兆円での買収で、買収当時は110円/ドルくらいだったので180億ドル。またその時には独禁法も買収の現実性という観点で論点になっていた記憶。
米マイクロンとWD、キオクシア巡りM&Aの可能性検討=WSJ(2021年4月)
https://newspicks.com/news/5729989
【3分解説】アメリカ企業の「旧東芝メモリ買収」が難しい理由(2021年4月)
https://newspicks.com/news/5730119
キオクシアが9月上場へ。時価総額は3兆円に上る見方も(2021年7月)
https://newspicks.com/news/5979256
ウエスタンデジタル、キオクシアとの合併に向け交渉中-関係者(2021年8月)
https://newspicks.com/news/6132287
キオクシア上場は11月に、計画を見直した事情(2021年9月)
https://newspicks.com/news/6159720
メモリ市場については、下記が直近の状況がまとまっている
逆風下のDRAM/NAND市場、Yoleが最新市場分析を発表(2023年7月)
https://newspicks.com/news/8642227以前キオクシア(旧東芝メモリ)がベイン•キャピタルの関連会社へ売却された時は、2兆円規模だったので、今回の合併でその価値が高まりそうです。
そして、それに加えて、さらに特別配当が支払われるということなので、ベインは本当にやり手のPEだなと感じます。