6月の米消費者物価、3.0%上昇=伸び12カ月連続鈍化
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コアも予想を下ブレていますが、楽観的になるには早いと思います。オイル価格の影響が大きいですし、そのオイル価格はまた上昇してきています。コアも目標+2.8%でまだまだ高水準。平均時給の上昇、失業率の低下などを考慮すれば油断は禁物です。
注目のコメント
外国為替市場やアメリカの株式市場は、このCPIと、7日発表された6月雇用統計の就業者数データが弱めだったことから、FRBの利上げ打ち止め観測を囃して、円高、アメリカ株高が進んだようです。
FRBは、CPIではなく、PCE個人消費支出インフレ率を重視していると言われますが、伸び率が低下したのは朗報です。FRBは利上げの効果が出てきたと評価できるので、今月の利上げを見送る余裕ができましたね。株式市場が上昇し過ぎたら、冷ますために利上げを実施するかもしれませんが。一方で、ドル円は138円台に突入。円安トレンドは一回ストップかもしれません。
この数字は大きなサプライズで、長期金利は大幅低下、これを受けてドル安・円高、株高で反応しました。ただ、物価に関する重要統計は、今回の(1)消費者物価だけでなく、先週の雇用統計の中の(2)非農業部門雇用者数と(3)平均時給、そして今回の消費者物価より正確に物価を反映するためにFRBがより重視する(4)個人消費デフレーターです。先週までは(3)と(4)が強い数字なため、金融引き締めの継続はやむなしでした。最近の特徴は、(1)から(4)がバラバラな傾向を示すことです。まあ、個別データで一喜一憂することなく、傾向として物価は減速傾向にある、という理解で良いと思います。年後半の勝負の分かれ目は、秋口に景気が減速する際、物価も下振れするか、あるいは高止まりするか、になると思います。