「AIの作った曲、賞与えない」 グラミー賞、新たなルール発表
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注目のコメント
「人間がアルバムの少なくとも20%以上に関わった場合に限って、受賞候補に推薦される資格がある」
誤訳ですね。改訂版のルールブックはこちら。
https://naras.a.bigcontent.io/v1/static/66th_Rules&Guidelines
次のBillboardの解説が良く整理されています。
https://www.billboard.com/lists/2024-grammy-awards-changes-harvey-mason-jr/
「20%」は最優秀アルバム賞の受賞者として名前が載る基準です。元々最優秀アルバム賞はアーティストだけに授与されましたが、歴史と共にその数は増え、現在はプロデューサーや作曲家、コラボしたアーティストやマスタリングエンジニアなども受賞者として表彰されます。
https://en.wikipedia.org/wiki/Grammy_Award_for_Album_of_the_Year#Credit_rules
今回の「20%」はこの受賞者に含まれる基準の再調整で、例えば作曲家であれば収録曲の20%以上に貢献していないと受賞者に含まれないよ、ということです。
AIに関しては長いセクションが設けられていて詳細は上記のBillboardの解説を参照して欲しいのですが、要するに受賞するのは人間だけ、表彰部門ごとにその分野での人間の貢献が必要とされるという事です。例えば生成AIが書いた曲が作曲家作詞家に与えられる楽曲賞、ボカロが歌った曲がパフォーマンス賞にノミネートされる事はないという事だと思います。
またAI自体の作者がノミネートされる事もないそうです。「人間がアルバムの少なくとも20%以上に関わった場合に限って、受賞候補に推薦される資格がある」ということは、8割がAIによって作られていてもグラミー賞が取れるということで、そっちの方を見出しに(「8割AIが作っても、賞を与える」と)した方がインパクトがあるのではないか?
チェスや囲碁将棋のAI対戦の騒動を思い出しました。アマレベルにはなれても、人の知性の最高峰のプロには敵わないと見なされていました。
ところがAIがプロを超えたら、プロはもう要らないのではないか議論が巻き起こりました。しかし、将棋のレベルは向上し、むしろ見る将層が拡大しました。人対人の対戦は別物です。
アートもきっと同じでしょう。人が作り出した創作物は何かが違う。それがAIで浮き出して来ると考えます。