仏、電力会社の再国有化を完了 原発推進に「不可欠」
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注目のコメント
脱原発を完了したドイツとの違いが際立ちます。私は世界が脱原発に向かうべきだと考えます。
ひとつ参考にしたい指摘を紹介します。
たとえば日本でよくみかける「ドイツが脱原発できるのは原発大国フランスから電力を輸入しているからだ」との論調があるが、事実はどうか。
08~21年のドイツと各国間の電力取引総量をみると、輸出量が輸入量を上回り、ドイツは電力輸出国となっている。フランスとの取引の収支でも20年、21年とドイツの輸出超過。つまり、輸入しているのはフランスの方なのだ。(出典Monitoringbericht2022)
青野由利の時を駆ける科学
https://mainichi.jp/articles/20230525/ddm/016/040/012000c追記
フランスが電力輸入してるのは、思ってたよりうまく原発が動かせてないってのは要素としてあるはず。コロナの影響でメンテがうまく行かなかったり、新しめの原発でも配管に腐食があって運転停止してたんじゃなかったかな。
ただこれらは原発特有の事象ってわけでもないので、これらを持って原発はだめだよねというロジックにはならん気がするが。
追記終
小川Pickerの言う通り、ドイツは電力輸出国であるのは事実。
ただ、ドイツやフランスなどEUに所属している国を見る際、単一の国としての電源構成を見るのではなくて、「国際送電網で繋がれたEU全体」でのそれを見る必要があると個人的には思う。EUの電源構成は全体で見ると原子力が25%、化石燃料を使った火力系が35%、陸上風力と水力で12.5%ずつ、太陽光で10%、あと10%その他と非常にバランス取れているんですよね。国別にみると全然違うんだけど、全体として過度な集中を避けEU全体で異常気象や災害、その他に対しリスクヘッジしている印象。これは国際送電線網を張り巡らすからこそできる芸当だと思う。
また、国際送電網の整備には、日本のように島国1つの中で電力需給を考えるみたいなコンセプトをもたなくて良い=予備率などを小さく考えることができる、という側面もあるのかなと。
個人的には「ドイツが」とか「フランスが」とか「北欧が」、という視点よりも「EU全体として」という視点の方がこと電力について考える際は重要に思っています。「差し引きなんぼ」ってのが「何の意味もない(有害ですらある)」ことを理解されていない方がまだいるようなので。
電気の供給の基本中の基本、「同時同量の原則」を分かっておられないのだと思います。電気は「多すぎても少なすぎてもだめ、常に需要ぴったりの量」を供給してやらないと大停電になってしまうのです。
ドイツは風力だの太陽光だのいっぱい入れているせいで、「風が強いピーカンの日」など、電気作りすぎ状態に陥ることがあります。ほっとけば停電してしまいかねないので、給電を担う会社「必死になって使ってくれるとこ」探すのですね。欧州各国は「電線で互いにつながってる」ので、外国に売ることもあります。余ってるときなど「マイナスの価格(つまり、お金をあげて引き取ってもらう)」になることすらあ って。そんなとき「ただより安い」電気をフランスだって買うわけです。
また、もちろん「逆のとき(夜に風が止まった、とか)」もあって。そうなればドイツは「フランスの原発で作った電気を買ってくることに」なります。
「全体をうまくやるために持ちつ持たれつでやってる」ということなんであって、輸出超過だから原発いらん、なんてのは「ナンセンス極まりない」主張と言わざるを得ないのです。
まあ「原発嫌い」って方がいらっしゃる、ってこと自体は理解できんでもないんですが(笑)。