Googleがテキストから音楽をAI生成する「MusicLM」を公開
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今年1月に発表されたMusicLMが一般公開されだとのことで、画像、テキストに続き音楽生成でも様々な話題・議論を集めることになりそうです。
とはいえ、音楽生成もAudioGen、Mubert、SOUNDRAWなど様々な音楽生成ツールが登場している上、とくに音楽は想像の通り、学習データによってその雰囲気や音質、曲調、ジャンルなどが左右されるため、決してGoogle一強とはならなそうな様相です。
MusicLMは28万時間分の曲を学習データして使用、現在はその出来もまだまだ実験的なレベル感ですが、著作権クリアのための工夫は施されているため、今後、広告クリエイティブのBGM生成など、マーケティング領域・クリエーション領域など、ビジネス活用を促進させていく可能性はありそうです。アート系の生成AIは、精度だけでなく、著作権クリアなど社会への寄り添いが、普及のカギでしょう。
GoogleのMusic MLは「入力するプロンプトに制限を設けることにより、アーティストやボーカルをフィーチャーした音楽、特定のミュージシャンの特徴的なスタイルを持つ音楽が生成されないようにしている」
このプロンプトの制限にも、言語生成AI (GPTやPaLM等)を活用できそうです。具体的には「特定のミュージシャンが指定された場合、却下してください」のようなプロンプト。ただ、あくまで確率的な対応なので100%は保証できず、クレームが来たら個別で実装するような、地道な運用が必要かも。音楽生成AIに関しては昨年ホワイトペーパーを書かせていただきました(https://ashibata.com/2022/08/13/音楽生成aiの現状と可能性/ )が、1年経って、言語や画像の生成と比べると驚くほど進歩が少ないと感じます。
特定の音楽を説明するテキストデータというのは画像の説明データなどと比べて非常に少ないのが大きな理由のひとつです。音楽雑誌から特定の曲の説明部分などを抜き出すデータ収集などが行われていますが、せいぜい曲単位で、それよりも短いセグメントに対する詳しい説明などはほとんど存在しません。
この分野の進歩には、まだ何かブレークスルーが必要なのでしょう。
