東大、ChatGPTなど生成系AIに見解 「人類はこの数ヶ月でルビコン川を渡ってしまったかもしれない」
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「知ったかぶりをしている人と話しているよう」というのはうまいですね。教員が4000人もいる巨大組織なので、この文書もメディア経由で見ました。文系と理系で温度差があるようですが、それでも今学期の授業から去年とは違う対応が必要で、周囲でも議論が始まったという程度の段階です。
・まず外国語の授業での和訳・外国語訳は、「間違えても減点しないから自力でやるように」と言わないと、瞬時でほぼ正しい訳が出てくる。長文の外国語訳は宿題にさせると無意味になる。
・リアクションペーパーは性善説に立って「自分の意見を書け」と述べるしかなく、レポートは出典をチェックする。
といったあたりが目先での対応です。現時点では出典を示す機能がないので、できの悪いレポートを作るまでが精一杯ですが、これに出典がつくとできの悪い卒論が出てくる可能性があり、これは対応を検討する必要あります。
Wikipediaもそうですが、ChatGPTの誤りを見つけられるのは、基本的に専門家です。ただ現在ネット上にある論文などからの剽窃チェックはかけられますが、生成系AIに依存した学位論文が合格してしまう可能性はあり、正当な利用と依存の区別を含め、論点はかなりありそうです。
一方で電卓が普及しても筆算はなくならず、ワープロが普及しても入試で漢字力は問われます。高校の数学で答えだけ出ても意味がなく、論理構築プロセスがわかるかどうかに力点があるので、外国語訳ができるからといって外国語の授業がいらなくなることはありません。勉強・学問というのは、結論そのものよりそれを導出する過程が重要という当たり前の事実に改めて気づかされます。
原文はこちらです
https://utelecon.adm.u-tokyo.ac.jp/docs/20230403-generative-ai非常に共感する部分の多い声明でした。
とくに、「本学構成員の皆様は、この変化を傍観するだけでなく、大規模言語モデルに『創発』(能力が突然飛躍的に向上すること)が起きた原因を考察したり、生成系AIがもたらす様々な社会の変化を先取りし、積極的に良い利用法や新技術、新しい法制度や社会・経済システムなどを見出していくべきではないでしょうか」には、強く共感します。
生成AIのみならず、すべてのテクノロジー普及のハイプサイクルとしては、過度な期待と恐れを招く「ピーク期」があり、技術の限界を知る「幻滅期」があり、冷静に用途を見出す「啓蒙期」を経るものと言われています。
AI仕事略奪論などのセンセーショナルな話題にどうしても引っ張られがちでピーク期真っ只中な現在ですが、私たちとしては一刻も早く啓蒙期へと移り、良い利用法を発見し、新システムを見出すことに進歩すべきときだと感じます。
とくに若い年齢層の方々は、生成AIはもちろん、様々なAIテクノロジーが当たり前に存在するwith AI時代をこれから生きることになります。そのためには、大人たちが正しい理解を得て、正しい判断をし、正しい使い方を伝授することを通して、時代に適したスキル・ノウハウを若い方に身につけてもらうことが欠かせません。
学生の方々にとってだけでなく、多様なビジネスに関わる多くの大人の方々にとっても重要なメッセージだと思います。人によって定義と使い方が違うchat GPT。
東大の
『生成系AIを有害な存在であるとして利用禁止する(イタリア、米国の事例など)だけでは問題は解決しません。秘密裏に開発が進行する可能性や、地下で悪用されることも懸念』
という立場は真っ当であると感じます。
賛成か反対など、自分の意見を明確にした上で議論を進めていく必要性を感じました。
『生成系AIがもたらす様々な社会の変化を先取りし、積極的に良い利用法や新技術、新しい法制度や社会・経済システムなどを見出していくべき』
という点はこれから一人一人が考えていかないといけない命題であり、今回東大が提示してくれたことは非常に良かったなと思います。