AI研究の大物カイフー・リー、ChatGPTに挑む新会社「Project AI 2.0」を設立
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注目のコメント
最近、“中国産LLM(Large Language Model)”
(≒中国版OpenAI)へのチャレンジに関する報道を
良く見るようになりました
・李開復(元MSRA創設者・元Google中国社長)
による”Project AI 2.0”始動 【本記事】
・Baiduの文心(アーニー)積極展開
・王慧文氏(美団共同創業者)の300億円調達、・・・
本記事も含め、一見すると、つい最近始まったばかりに
見えますが、実はこれらは「氷山の一角」に過ぎず、
“中国産LLM”の取り組みは、「大学/研究所」を起点に
5年前から着々と進んでいたようです
・中国ではLLMを作る能力を持つチームは12ある模様
・特に「大学/研究所発」が着手時期・実力値で頭一つ
抜けており、次に「IT大手」が続く
この「大学/研究所発」で注目すべき中国プレイヤーは
少なくとも次の2つ
・智譜AI(Zhipu AI):‘17年からLLMの発展を予見、
官民共同でスタートした中国版OpenAI
-智源研究所(清華大学発)の副院長が創設、
大学・政府が計10億USDものリソースを投下した
成果をSpinoff。既にGPT-3.5レベルに到達と自負
-国際論文を通じて「知る人ぞ知る」ベンチャー
・瀾舟科技(Lang boat): 李開復氏の立ち上げた
インキュベーター「創新工場」がMS出身者中心に創設
-本記事の”Project AI 2.0”もスクラッチではなく、
同社技術をベースに立ち上げるようです
ちなみに、Open AI(GPT4.0)を100点とすると、
ざっくり現時点の中国の到達点は以下になるとの声も
・大学発 智譜AI 60点(GPT-3.5)
・Baidu 30点(GPT-2.5)
・Bytedance米国ラボ ~30点
(中国に持ち帰れるか不明)
私自身も過去に「中国のGenerative AIは大きく出遅れ」
と安易にコメントしてしまいましたが、実際はそうとも
言い切れません
実際に業界関係者/VCと議論して回ると、また違った
景色が見えてくるものです(反省と自戒を込めて)NPオリジナル記事でもインタビューが出ていた元Google China社長で現Sinovation Ventures(創新工場)CEOのカイフー・リー氏も世界のAI競争に参加!
【李開復】ChatGPTでAIは「2.0」にアップデートされた
https://newspicks.com/news/8145347/body/非常に興味深いですね。
AIは米中の対立を深めている中での生成AIの新会社を中国に設立するという動きは、新たな「ChipWar」となるのか、懸念されます。
台湾生まれで兄を頼ってアメリカに渡ったカイフー・リーのTEDTalkをちょっと観たくなりました。
20年後の未来、AIとの共生社会が望ましいものになっているためには、ChatGPTのようなすざましい技術発達と社会利用がが、ビジネスを変えるだけではなく、仕事を奪われ、雇用なき社会をもたらしてしまわないように、米中対立だけでなくごく僅かの巨大企業に富が吸い上げられないような、「正しい」進化に私たちは注意を深く広く払わなければならないでしょう。
いつか自分の影に乗っ取られてしまいしまいかねないテクノロジーである可能性に絶えず注意を払いながら、人間とAIの共生が万人に望ましいものにする責任を負わなければならないということなのかのしれません。