小売りサイトや店は有力な広告媒体 米で7兆円規模に
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AI開発をお受けしている当社の立場でも、近年、デジタル分野はもちろん、小売店等でのAIの活用による広告やマーケティング施策の最適化に向けた取り組みが、熱を帯びていることを感じます。
現状、ここで「生成AI」として紹介されているものの多くは、事前に用意されたいくつかの定型的な広告パターンを組み合わせ制作しているものがほとんどだと予想されますが、直近のLLM（大規模言語モデル）の登場により、より自由度の高い広告生成が、今後、実装されていくことが想像されます。
店頭においては、よりエキサイティングな取り組みでもあり現状の課題でもあるのが、パーソナライゼーションのためのリアルタイム性と精度のトレードオフの解決でしょう。理想的には、たとえば、店頭のカメラから顧客の性年代の属性や行動を認識した上で、ある程度パーソナライズされた広告を来店客ごとに店頭のサイネージに表示するなどが考えられますが、当然ながらリアルタイム性を追及すると、AIの処理時間や処理環境を縮小せざるを得ず、予測精度が下がっていきます。こうした技術的な限界を踏まえた上でのAI活用が、今後の課題でもあり期待されるポイントの一つになるはずです。
また、デジタル上はもちろん店頭でも、現状の消費者行動の把握は「買った」「読んだ」「見た」「クリックした」「手に取った」など、意識的に取られる顕在的な行動をベースに需要を予測し、広告を配信し、価格を変動させるなどが行われています。
一方、近年、画像から体温、心拍、脈拍、発汗などを検知するAIアルゴリズムの登場も報告されており、興奮状態や緊張状態＝興味レベルや満足度レベルなどが推定できる可能性も生まれてきました。顕在行動の前段階にあたる潜在的な生体反応から感情を予測し、マーケティング施策に活かしていく、こうした未開拓領域でのマーケティングの取り組みも今後進展を期待したい分野の一つです。日本でもリテールメディアを展開するためのソリューションやプロダクトが増えてきました。今年あたりから日本でも本格化すると言われています。日本の小売の組織や人の役割からすると、ビジネスよりも組織構築の方に最初の山場がありそうだと思っています。
関連してデジタルサイネージ市場も気になりますね。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e63f05a9235dc1192cc4024066f535e9fc03f85d
ちなみに店舗とタクシーは効果抜群です。日本では量が少ないけど、エレベーターにも注目。
