米カリフォルニア州当局、シリコンバレー銀行を閉鎖=FDIC
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このニュースはショッキングですね。有力ベンチャーに最初に銀行口座を開設してもらうことを目標に、調達ラウンドの間に起こる資金需要に応える『ベンチャーデット』を世に知らしめた銀行です。金融機関としては異彩を放ち、経営手法などは参考にできる部分も多かったことから、このニュースは残念です。
こうなる前に他の米銀が救済買収すること等できなかったのでしょうか...今後の動向を注視します。
注目のコメント
米国でベンチャーキャピタルから調達している多くのスタートアップは当銀行を使っており、木曜から急いで資金を他の銀行に移すよう、投資家が投資先に要請していました。
木曜午後からは、資金転送機能がうまく動かなくなり、その翌日にはこのような結果となりました。資金を全て移せなかった会社もあります。
本件は、当銀行のみならず、米国のベンチャー融資の仕組みに大きな影響を与えます。多くのベンチャー貸付ファンドは、当銀行が先取特権があることを前提としています。米国のベンチャー融資の崩壊に近付いています。現在まさにシリコンバレー拠点で米VCに勤めているのですが、「スタートアップ界隈の銀行といえば、この銀行だよね」という定評を持つ銀行であっただけに、なかなかショッキングな雰囲気があたり一面に漂っています。最近ピッチイベントを参加していたスタートアップも「新しい銀行を探してる」と、半ば皮肉混じりにピッチをしながら話しており、これまでに資金調達したスタートアップにとっての生命線でもある資金が引き出せないとなると、居ても立っても居られない状況であるというのが現実です。資金はあるはずなのにない、予想外の事が起こるのがビジネスの醍醐味でもあるものの、難しいところでもあります。
今回の事案が直接日本のスタートアップや日本経済にダイレクトに影響があるかというとそうはならないと思っています。(甘い期待なのかもしれませんが)
ただ、SVBに口座を持っていた企業やファンドは資金が下ろせなくなってしまったことにより、資金繰りの悪化=>最悪の事態、という可能性はあり、そこと取引をしていた他銀行や売掛金などに連鎖していく事が怖いですね。
日本の銀行も行政もバブルの時は手堅過ぎてフレキシビリティーが足りないと言われた事もありますが、FTXの時もそうでしたが、こうなってみるとそうした日本の手堅さに感謝する人も少なくないように思います。