【痛恨】「H3」1号機、人工衛星を軌道投入できず
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注目のコメント
今回のミッション失敗は、かなりショッキングでした。身近な関係者も多数おり、批判的な事を言うつもりは全くありません。(個人的感想です)
ただ客観的に分析を試みるならば、こういった大きなプロジェクトの失敗には二つの要素があり、「技術的な失敗」と「プロジェクトマネジメントの失敗」とに分けられるかと思っています。
新しい技術開発を行う際には、常に技術的に予見不能な出来事が起こるのは当然であり、「技術的な失敗」をエジソンやイーロン・マスク風に言うなら、「それも成功のためのデータ取得。」という事になりますが、
一番怖いのは、予見可能、もしくはインテグレーションやコミュニケーションの「プロジェクトマネジメント」に起因する失敗です(再現性が高いため)。
技術要素が複雑化する中で、その統合の困難さは、ここ10年で各段に難易度を上げていると感じています。それらに向き合う時に、一人の優秀なリーダーだけではすべてを把握できない。組織としてのフェールセーフが必要となってくるのですが、その組織育成は国内の組織はどちらかというと苦手としているように思います。
困難な事に挑戦しているので、問題が起こるのは間違いないのですが、その中で組織やマネジメントはどうやって、この問題を解決できたはずなのか。単にリスクを恐れるのではなく、挑戦し、イノベーションを起こしながらもプロジェクトを推進させるプロジェクトマネジメントとは何なのか。を我々は(当然自分も含めて)磨いていく必要があるのか、と思っています。関係者の皆さん辛い気持ちと悔しさでいっぱいだと思いますし、色々な見方や憶測がありますが、まずは予断なき詳細分析と原因究明が大事だと思います。ロケット開発は、数多の苦難とそれを乗り越えてきた歴史の積み重ね。今回とステージは違えど、H2Aのときに6号機が指令破壊となりましたが、その後、7号機から46号機まで連続打ち上げ成功となり、高い信頼性のあるロケットという評価を得ました。日本における宇宙開発の重要性と世界における宇宙産業の成長可能性は変わりません。苦難を乗り越えて、日本として宇宙にアクセスする自立性と国際市場における競争力という開発指針にむけて、前進をしていっていただきたいです。
中継を見守っていましたが、やっと打ち上がってくれたというホッとした気持ちから一転。「指令破壊」というアナウンスに、呆然としてしまいました。
苦労して開発した新型エンジンは役目を全うしたのに、まさかの第2段エンジンに「魔物」が棲んでいようとは。いったい誰が予想したでしょうか。
H3の開発は今後、さらに厳しい道のりになりそうです。
願わくば、原因がなるべく早期に特定され、根本からの計画見直しが必要となるような問題でないことを祈ります。
H3は、国の基幹ロケットであり、日本の宇宙開発の切り札とも言われています。宇宙政策そのものにも影響が出てくるかもしれません。
やはり国だけでは難しい、というのは事実かもしれません。民間の宇宙企業の奮起にも期待したいです。