【裏面】高級オフィス家具売却が映す、テック企業の栄枯盛衰
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今の30歳代半ばより前の世代は伝聞以外もう完全に知らない事実として、今からたかだか15年ほど前までは、スタートアップで働くとは即ち二等地のカッコ悪い雑居ビルやアパート物件の一画で中古のカッコ悪いデスクと椅子で働く事を指していた。もともとはガレージベンチャーという言葉がある通りアメリカですらもそうだったのだがその後Googleや Facebookが成功しリーマンショック後にマネタリーベースが短期で4倍に跳ね上がるほどの強烈なマネープリント競争による過剰流動性が重なってスタートアップブームが起きたあたりから、スタートアップが「贅沢」を許される時代に変わり、そしてそれを世界中が数年遅れで猿真似しだしたのが、2000年代の終盤くらいだった。
日本ではその象徴はライブドアだった。その時の最高峰物件が六本木ヒルズだったのでヒルズ族という言葉が産まれるほどに当時の贅沢スタートアップはその物件に入った。
栄枯盛衰で一昨年終盤から10年以上ぶり久々の強烈なダウンターンに世界が入ったわけであるが、とは言えスタートアップがみな雑居ビルに戻るほど時計の針が巻き戻る事は無いだろう。
がしかしコロナ直前まで戻れば許されるという事でも一方では無く、そのsomewhere betweenというなかなかに剣呑なモメンタムに今ある。これまで、恵まれた環境を提供してきたテック企業がどのように変わっているのかを、家具から描き出した非常に面白いレポートです。
確かに、テック企業にいくとふかふかのデザイナーチェアやデスクがお出迎えして、「こんなところで働けるのっていいよね」と言う思いにさせてくれます。
これも良き人材を集めるところの「投資」だったわけなのですが、これも在宅ワークが増える中で、「いらないアセット」になっているんですね。
ツイッターのロゴの置物までオークションに出た時は驚きましたが、またテック企業の栄枯盛衰によって、新しいビジネスが生まれているというところはとても興味深いです。