エジプト 世界最大のピラミッド 186年ぶりに未知の空間を確認
NHKニュース
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この発見はミューオンラジオグラフィという技術を利用したもので、その原理は素粒子物理学に由来します。
宇宙から地球にふりそそぐ宇宙線(陽子)は大気中の酸素や窒素(の原子核)と相互作用してミューオン(ミュー粒子)を生成しますが、そのミュー粒子は透過性が高く、例えば対象物にふりそそぐミュー粒子の飛来方向分布を計測するとその濃淡で対象物の密度が分かります。つまりミュー粒子の少ない方向にはものがつまっており、多い方向はかすかすで密度がうすいのです。このようにミュー粒子を利用して対象物の内部構造を可視化する技術がミューオンラジオグラフィです(*)。
ピラミッドに降り注いだミュー粒子の飛来方向分布を見るとピラミッド内部の濃淡が確認できます。ミュー粒子の極めて多い場所は空洞である可能性が高く、今回の未知空間の発見はミューオンラジオグラフィ、すなわち素粒子物理学の貢献が大きいのです。
【*参考文献】
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20171106/index.html
注)文献は2017年のプレスリリースですが、ミューオンラジオグラフィの原理は今回のと同じです。これぞまさに古代のロマンですね。子供の頃、ピラミッドの秘密という本を何百回もリピート読みした記憶が今も鮮明です。
なお、古代エジプト好きな方には、アサシンクリードオリジンズというゲームがおすすめです。