日本が売りにする「おもてなし文化」、なぜ外国人観光客に響かないのか
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海外の旅行者に対する「おもてなし」の評価は、事前の期待評価ではなく、利用した後の体験評価として、クチコミ等に反映されていると、実際のゲストコメント等を見て間違いないと確信できるものだ。またSNSなどでのクチコミで利用者の友人等に伝達されても、個々の価値観の多様化もあたったり、確実に受けられるサービスと違い、ビジュアルでは表現できないふわふわとしたアバウトな「おもてなし」は、それを目的させることは非常に難しい。旅館関係者の立場であっても「おもてなしの定義」自体が説明するのが難しいだけに、定義付け・基準を考えていくことも今後必要とされるのかもしれない。
注目のコメント
そもそも観光に一番重要なファクターは「距離」です。例えば東京在住の方なら、どんなに満足度が高い南米旅行(例、世界遺産「マチュピチュ」)を経験しても滅多にいけない。箱根温泉で何かイヤな思い出があっても何度もリピートします。そのため日本の訪日外国人旅行者の来訪数将来需要予測も、「日本までの距離」×「その地域・国の全体人口」×「その地域・国の1人あたりGDP(豊かさレベル)」で、ほぼ正確に予測できます。
シンプルな話で、外国人観光客の目的は「日本のおもてなし文化」ではないからですよね。
トリップアドバイザーで「人気のある日本の観光スポット」を検索すると、1. 伏見稲荷大社、2. 金閣寺、3. 清水寺、4. 広島平和記念資料館、5. 浅草寺、となります。1位の伏見稲荷が特徴的ですが、鳥居がずらっと並んだ光景に惹かれているわけで、期待されているのは「おもてなし」ではありません。
https://www.tripadvisor.jp/Attractions-g294232-Activities-Japan.html
とりわけ重要なのは「4. 広島平和記念資料館」です。トリップアドバイザーのこうしたランキングがよく知られるようになってずいぶん経ちますが、それ以前までに「海外の観光客に広島平和記念資料館をアピールしよう」という発想が、日本人から出てきたことはなかったはずです。
いつから、「おもてなし文化が日本のウリ」という話になったのでしょうか。電通や博報堂が悪いのでしょうか……。おもてなしを日本流に美化して特別な対応と定義するから無駄な議論を呼ぶのではと思います。
特段おもてなしとホスピタリティに差異はないものとして捉えれば、相手の期待感を上回る満足度を提供できるかが大事。
支払い金額によっても、相手の文化レベルによっても期待値も満足値も変わります。常に相手の期待を先読みし、期待を超えるサービスを提供すること、その価値を引き上げ、付加価値も含めて価格も満足価値も引き上げることを意識していく必要があると思います。