「電気代が必ず高くなってしまう家」一級建築士が警告する“致命的なリスク”
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建築の歴史を見ても、冷温乾燥気候の欧州や北米は湿気対策よりも断熱性重視。
反面、高温多湿気候の日本を含めた東アジアは断熱性よりも夏場の湿気対策を重視して来た違いが根本にあります。
確かに日本の住宅は冬場寒く、ヒートショック等の危険もあるので高気密高断熱性能も大事ですが、梅雨時の湿気対策も同じくらい大切です。
カビ等が原因で呼吸器系疾患や家の寿命を縮めるリスクがある。
気密性が高いと湿気がこもりやすい為、できれば家中強制換気するシステムが望ましいですが、普通の家でそこまで設備投資できない。
こまめに窓を開け換気をするか、エアコンや空気清浄機の除湿機能をフル活用する事も大切です。「ほとんど光熱費の高騰の影響を受けないような家」というのは言い過ぎかと思いますが、日本の基準が低いのは同意です。
ちなみに現在設計中の木造住宅ですが、UA値4.6以下、C値1.0以下を目標とし、かつ第一種換気を採用し、耐震等級3で進めています。
昨年から住宅性能表示の断熱性能に等級5が新設されました。
ただ、これでもZEH水準の断熱性能で、UA値0.6程度(ちなみにZEHでは、断熱以外にも、省エネ(電力の監視や省エネ家電等)、創エネ(太陽光発電等)が必要になります)。
UA値0.48程度(冷暖房費30%削減程度)が最低の基準とも言われていますし、個人的にはもう少し厳しくてもいいのでは、と考えています。
現在は「東京ゼロエミ住宅」のUA値0.46以下が基準としては高い方でしょうか(断熱以外にも設備でも要件あり)。
また気密に関しては、木造の場合は気密フィルムを貼り施工するのですが、施工と共にプランが重要になります。
気密に関しては最終的に現場で測定するのですが、施工上の理由でプランによっては気密の確保が難しくなります。
高気密高断熱だと、結露も抑制でき、結果カビなどの発生も抑えられますが、換気なども含めた設計のみならず施工も大切です。
高気密高断熱の住宅を要望される際は、このあたりをきちんと理解し説明してもらえる施工会社、設計事務所を選択の基準とするのもよいかもしれません。
ちなみに、高気密高断熱住宅は、当然ですがコストは高くなります。
個人的には、断熱気密を考えず、風通しの良い、自然を感じる家というのも捨てがたいのですが、そういう時代と環境ではないのでしょうね…
少し寂しい。世の中の家づくりの雑誌が、間取りや見た目ばかりだし、温熱環境は住んでみないと分からないことが多い。
省エネ基準をクリアする義務になったけど、あくまで机上の数値。その数値ほどの効果が出るかは施工者の腕にもよる。