ロッテリアの全株式を売却 外食のゼンショーに、ロッテHD
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元々はマクドナルドの日本での成功を見た大手の流通や食品会社が二匹目のドジョウを目論見、1970年代に続々と参入した。
ロッテも、ライバルの明治や森永やグリコと歩調を合わせるかのようにロッテリアを展開した。
バブル期に一気に成長してこれらライバルを打ち破り、マクドナルドの牙城にかなり迫ったのだが、バブルが弾けた1990年代後半に失速。マックの低価格路線とモスの高級路線の狭間で独自色を出せず撤退戦を強いられた。
近年は安定していたが、レジのキャッシュレス化が遅れてたところから、経営に勢いがないなと思ってたところでの売却話。既定路線だったのだろうとはいえロッテ本体がいろいろ良くないのかなと思われます。吉野家に比べゼンショーはM&Aがうまく行っているように見えます。料理そのものというよりは食材調達やロジスティック、あるいは人材活用といった目に見えないところが強いのではないかという印象を個人的には持っています。
なぜゼンショーのM&Aはうまくいくか。それは徹底力に他ならない。
すき家イズムを買収先に徹底する。
■食材調達(バイイングパワー)
■ロジスティクス
で計算上のコストダウンが図られるというのはよくある戦略論だけどゼンショーのすごさはそこではないと思う。何より、
■店舗オペレーション改善による省人化
で人件費を改善する。この部分を徹底させる力がスゴイのだ。
かつて、ゼンショーの小川社長は、「他社はどのレストランにいっても、提供している価値に対してスタッフが多すぎる」という趣旨の発言されている。時にブラックとも言われることもあるが、ただの従業員への無理強いだけではここまで結果を出し続けることは不可能で、その作業効率性への洗練度と、それの現場教育への徹底度がずば抜けているのだと思う。特に後者の徹底ができないから、多くの外食企業は多店舗化や買収に失敗する。これが徹底できるのは創業者の徹底力の差であろうし、その源泉は「世界から貧困をなくす」という小川社長のハングリーさに起因していていると思う。余談だが小川社長は多分筋トレを相当している。
筋トレは最強のソリューションなのだろう。