父親が育児関わった子ども 思春期の精神不調リスク 低い傾向に
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ここで紹介されている研究は、コホート研究(特にnon-concurrent cohort study)と呼ばれるタイプの研究です。
まず、生後6ヶ月時点での父親の子育てへの関与を、おむつ交換、入浴、食事の介助など様々な尺度から4段階評価してもらうアンケートを母親から回収しています。その後、16歳時点での子どものウェルビーイングは子ども自身が回答し、この両者の関連性を評価しています。
18000人をリクルートできたこともあり、母親の教育レベルや、母親の育児への関与といった点は可能性のある交絡因子として、解析の際に調整されており、ただのアンケート調査の報告というわけではありません。
その上で、父親の子育てへの関与が増えれば増えるほど、子どもの16歳時点でのウェルビーイングが良好であるという「量反応関係」を確認しています。
こうした関連性は過去のイギリスの研究でも確認されており、何らかの関連がある可能性は高そうですが、コホート研究という性質から、「父親が育児をしたから子どものウェルビーイングが改善した」という因果関係は確定できません。
ただ、前述の量反応関係の確認や、既知の交絡因子の調整、過去のUKでの研究との再現性は、因果関係の確からしさを高めるものではあると思いますし、父親の関与の欠如をリスクの一つと捉えて研究を深める価値はありそうです。
参考文献:
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0165032722014355?via%3Dihubいやいや、データは正しいでしょうが、分析が緩いかと。
夫の育児の関わりが少ない→「子どもの心の安定」の最大関数である「母親の心の安定」がイライラして棄損される→子どもに悪影響がある。
ので、
A「夫が関わる」→B「妻の心の安定に少々良い影響がある」→C子どもの心が安定する。
というのが30年以上、親子関係を見てきての真理です。もちろん共働き、バリキャリ妻含む実感ですよ。
現実は、価値観は夫婦によって多様で、「中途半端な手伝い(テーブル拭いたつもりかもしれないが、テーブル下の食べこぼしは見てない。長袖にしてというと、生地の厚さなど無頓着に着せている、的な)は、かえってストレスなので、「夫には外でバリバリ稼いでくれる方が良い」という妻もいます。
要はB→Cが肝心なのであって、Aは無数のカードが存在します。
「夫は分担すべき」バイアスの記事の典型でしょうね。とても素敵なデータ結果だな、と思いました!
子育てをもっと実はやってみたい、と思っているものの、子育てよりも仕事で家庭を支えるべきか・・・と悩んでいる男性に勇気を与える結果かと。
また、子どもの成長を願う母としても、どうやって夫にバランスよく育児に参加してもらえるかを考えたり説得するのも、子育ての大切な一つの側面と考えられたり?
データの信憑性などは科学系の調査ではないので難しいかもですが、冗談半分にでも「こんな調査結果があってさー」と切り出せる夫婦関係でありたいものだなーと個人的には思います。
ちなみに我が家は2回育休を取った夫が、今は一時的に専業主夫として絶賛子育てに精を出しています!