都立高が塾講師招き「校内予備校」開設へ…受講費用は都教委が負担、経済的格差減らす狙い
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今さら嘆いても化石世代のオッサンの繰り言と一笑に付されるでしょうけれど、美濃部都政下で行われた『高校改革』の罪深さを改めて考えさせてくれる出来事です。
かつて東京には日比谷、西、戸山をはじめ東大に100名以上を送り込む都立の名門高校がありました。本当に安い学費で学ぶことが出来、それで受験もできたのです。競争が無かったからではありません。いまより大学進学率が低かったとはいえ、同学年の生徒が260万人(最近は80万人)もいて大学の数も定員もいまより遥かに少なかった時代です。
ところが結果平等を意図する美濃部都政のもとで学校群が作られて、生徒は希望する高校に行けなくなりました。余裕のある家庭の優秀な生徒は都立高校に見切りをつけて私立に流れ、高校2年までに全過程を終えて1年間を受験準備に充てる中高一貫校の人気が高まりました。公立高校の生徒が不足を補うため塾に通い始めたのもそのころのことでした。
トップクラスの都立高校の水準が落ちて平均化し、家庭の事情で私立に行けず都立に進んだ優秀な生徒が受験の上で不利な立場に置かれ、優秀な先生が私立や塾に流れたであろうことは想像に難くありません。私のすぐ下の世代が高校に入学する頃の話ですから、当時の動きと雰囲気を今でも鮮明に覚えています。
流石に拙いというので学校群制度は終わったようですが、学資の高い私立に優秀な生徒が集まる傾向はいまなお変わりません。それを少しでも補おうというのが今回の動きでしょう。都でも国でも政府が政策を誤ると、その影響は末代まで及びます。話が飛躍しますけど、民主主義のもとで政治家を選ぶ選挙の大事さを、改めて思い出させてくれる出来事の一つです。素晴らしい取り組みだと思います。私立高校で同様の講習は実施されてましたが、都立で始まったため全国に広がるといいですね。東進やスタディサプリのようにオンライン&AIで苦手な箇所が自習できる環境を提供するような施策があると、多様な環境にいる学生の選択肢が増えると思います。
私は本件賛成です。まず、前提として
・受験に限らず経済格差の問題には対応が必要。
・特に学校外の学習格差は経済格差が直結しているので、支援がないと格差が全く是正されない。
・一般受験も一つの選択肢であり、この領域で才能を発揮する子もいる。
・東京都に限らず全国で子育て予算・教育予算を増やさないと未来はない。
と考えています。それゆえに賛成です。
東京都は各区でも学習支援を充実させていっており、公立の中高のレベルが戻ってきているという見方もあります。
今回は一般受験に関する話でしたが、他の領域(探究、社会課題解決、スポーツ、音楽、プログラミングなどなど)でもこういった支援が増えていくことを期待しています。