JT流「日本人に頼らないグローバル化」の真実
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注目のコメント
第三回もエキサイティングな内容でした。
ちなみに、JTやリクルートのように買収を軸に国際化を推し進めていない企業でも、現地化が進んでいる企業の現地の責任者の方にお話を聞くと、「日本人はいらない」という認識の方も数多くいらっしゃいます。
そうした企業の笑えない話は、本社と支社との温度差です。本社は「グローバル人材育成」を叫んでトレーニーを現地に送り込みたがるのですが、支社のほうでは中途半端な「グローバル人材()」が本社から送り込まれのは大きな迷惑という構図です。コスト負担もあり、使えない幹部候補生に現地スタッフの士気も下がるためです。
採用する側、企業が変われば、別に日本人にこだわる必要はないはずです。世界中から採用すればいい。企業側、採用者側が変わるべき責任を、採用される側に押し付けているのが「グローバル人材」という議論の構図なのかもしれません。むろん、日本人、日本国にとっては好都合ですが。グローバルビジネスの経験がある日本人が少ない以上、グローバル化は外国人を中心に進めるしかない。こちらから教育などできない。海外でのし上がってやろうと思う日本社員がいれば抜擢し、そうでなければ外国人だけでも仕方ない。グローバルで活躍できる人材になりたいという強い意志を持った日本人をどれだけ増やせるかが、21世紀に日本が繁栄し続けられるかの大きな鍵。
海外展開の優等生であるJT。最初は出せる人材が少なく、成功したのは買った会社が「いい会社だった」ことによる、ある意味運もあったということ。そして人事制度をグローバルで統一するとハングリーさがない日本人が結果的に負けるというのは先進企業であるからこその本質的課題。
一方、数十社くらいのグローバルマネジメント人材なら「いる」と言い切るリクルートもすごいですね