物流テックNo. 1 × BtoB運送No. 1。新生ハコベルが構築する「物流の新世界」
コメント
注目のコメント
2024年よりトラックドライバーの残業規制が始まり、
現場の長時間労働で成り立っていた物流システムの崩壊が現実化しようとしています。
トラック輸送産業は14兆円市場とも言われ、
その崩壊による経済損失は計り知れません。
DXによるトラック物流の産業変革を進めるハコベル株式会社は、
NewsPicksでもお馴染みラクスルと
企業間物流最大手セイノーHDによる合弁会社。
ハコベル代表の狭間健志さんと事業統括本部長の田島裕也さんの話からは、
物流テックNo. 1 × BtoB運送No. 1のタッグで、
本気で世の中を変えようとしていることがひしひしと伝わってきました。
もちろんそれは単なる思いだけでなく、
変革を実現するための武器もあってのこと。
大きな社会課題を抱える物流業界をハコベルがどう蘇らせようとしているかは、
記事に詳しく書きました。
最後まで読んでくださった方の中から、
物流の「次」を発明する創造者が出てくると信じています。記事の意図からは外れます。
フルタイム定時勤務の年間労働時間って知っていますかね?
週40時間×365/7≒2086時間です。
ここに残業規制の960時間が足されるとして、3046時間です。
有休消化を省いて、3046-8×5=3006時間です。
なんなら、拘束時間は「3516時間までしてよい」という規定もあります。
詳細は下記リンクに記載してます。
https://newspicks.com/news/7648077
法定休日の労働時間が残業時間にカウントされないことや、「二人乗りで片方が車内で休憩し、片方が運転する」という休憩が認められていることにあります。
2021の年平均は、記事に記載されている通り、1番長い大型トラックでも2532時間です。
労働時間が改善される法律ではありません。
ただ、残業代の掛け率は変わります。
今まで月60時間を超える残業代の掛け率が、「大企業1.5倍中小企業1.25倍」から「大手1.5倍中小企業1.5倍」に変わります。
業績の悪い部署や会社が「61時間働いたドライバーの労働時間」を「何かと理由をつけて59.9時間働いた事にする」なんて工作をする事もあり得ます。
また、この法律は会社の労働者に対する適応です。自営業扱いの個人事業主には適応されません。より立場の不利な個人事業主ドライバーが増える要因になるかもしれないので、注意が必要です。
「効率化をすればいいじゃない」という意見もあるでしょう。ただ、運送会社単体では不可能です。特に現場レベルではほぼ無理です。拘束時間の大半は、運転時間です。出せるスピードに制限があります。交通状況によっては、作業レベルで巻いた時間がなくなる事もあります。
ドライバーに作業代を払っていないのに、「次の納品時間あるんでしょ?なら作業手伝って!」なんて鬼みたいな事を言う所もあるみたいです。
運送会社と話し合って、共同配送などを行うことで、空車率を可能な限り下げる事が、生産性を1番上げるやり方です。
ドライバーの時間を守ってあげる事や、運送会社の空車状況を把握する事が大切なのです。
だからこそ、改善の効く構内業務を中心に、我々のような3plという物流アウトソーシングが発展した理由にもなります。物流の世界を変えるって、並々ならぬ覚悟がないと宣言できないことですよね。確かに物流の世界では、一社ですごいシステムを構築しても、他のプレイヤーと対話を重ね、巻き込まないことには価値を発揮できない。共創が鍵を握るというのは、納得でした。
今回のJV設立は、その長い道のりの第一歩なのでしょうね。本当に社会貢献度が高い仕事だなあと、ありがたい気持ちでいっぱいになりました…。