【5分解説】複雑な「電力事情」をイラストで理解しよう
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今年に入ってから、特によく耳にするようになった「電力」に関する話題。でも、一体なぜなのか――?本連載を担当するまでは、私もあまり理解できていませんでした。
そこで連載第3回は、なぜ今電力が話題なのか?、そもそも、日本の電力構成とは?と、基本的な部分からひもとく、インフォグラフィックをお届けします。
取材を重ねるほど、複雑な事情が見えてきて、限られた字数でまとめる難しさを痛感しましたが、デザイナーの小鈴さんのオールイラストでコンパクトかつわかりやすい導入になったのでは、と思います。
これまで中々意識できていなかったですが、温かい部屋でパソコンが叩けるありがたみを、ひしひしと感じる日々です。電力業界は複雑。そもそも市場の変革期で多くの制度整備・変更が進んでいるため分かりにくい。加えて、立場によって課題をどう切り取るかが変わる。
2022年は電力足りるのかに注目が集まった年だった。2023年はOCCTO(※)の見通しによれば供給懸念は低いと見られるが、老朽化火力に無理をさせている状態なので計画外停止が重なることなどが短期のリスクとしてはある。
※https://www.occto.or.jp/iinkai/chouseiryoku/2022/files/chousei_78_04.pdf
長期で考えた時、再エネを増やしていくことは重要だが、全てを再エネで賄うのは難しい。記事にもある通り、再エネは時間帯によって出力変動が大きい電源であることに加え、発電効率の良い場所に立地が集中するため、発電した電気をどう運ぶかのインフラ整備が十分ではない。現状、再エネは東北と九州に集中しているが、エリアを跨ぐ電力融通を行う連系線の増強はこれからで、数千億〜兆円単位の投資を確保する仕組みを整備する必要がある。必然的に体制が整うまでは火力への依存度は高い状態が続く。
先日、SPEEDAのユーザー向けにエネルギー動向の先行きを知るための記事をリリースしている。電力業界の複数のエキスパートに2023年やその先の動向を伺っている。電力需給やグローバルでのエネルギー調達動向に関心がある方は是非ご一読いただきたい。
・国内エネルギー動向:電力需給や再エネの未来は?(2022/12/15)
https://www.ub-speeda.com/articles/2rnslyuehRepcoMnsMM2AQ?11
・国際エネルギー動向:激動を経て未来を見通す(2022/12/20)
https://www.ub-speeda.com/articles/60d0r7zuB4WN17VY6RRmz9?12非常にわかりやすい図解です。後半で紹介されている「CO2を出さない火をつくる」は、JERAのCMでも謳われていましたが、どんな取り組みなんでしょうね。詳細は次回記事で明かされるようなので、更新を楽しみに待っています。