「ただの箱が3億円!?」で話題の現代アート、誰でも描けそうな絵画の真の魅力
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おかしな喩えかもしれませんが、手品を見るときに、何度見てもわからなかった手品が、種明かしをされると「なんだ、こんな単純なことか」と思うことがあります。逆にいうと、種明かしを聞いたあとの手品はとてもつまらなく感じられます。
既存の教育は、種明かしを最初にしてしまっていることがとても多いと思います。美術でも、他教科でも。
例えばポロックの話だったら、ポロックが成したことの種明かしを最初にしてしまい、ポロックの技法を追体験するような教育。
本来、ポロックが創出した「技法」や、その技法を使って描いた「作品」より重要なのは、ポロックが「クソッ、あいつが全部やっちまった」と葛藤しながら模索していった過程に価値があると思います。
その「模索」から学ぶことがあり、それを教育の中心に据えるべきだと考えています。大学三年生の頃から現代アートに興味を持ち、今では東京に来たら必ず美術館を一つ見るような美術好きになりました。
現代アートの定義は様々で、自分自身咀嚼しきれていない部分もあります。しかしながら、ポロックが口にした「クソッ、あいつが全部やっちまった」というセリフには深い共感を覚えます。
大体の創作活動において、新規性というのは非常に高い価値を持ちます。逆に言えば、作品がどれだけ優れていても、同じような手法で取り組む人がいる限り、比較や批判は避けられないのではないでしょうか。
かく言う私も美術部時代「これが芸術だ」と豪語して細密な絵画を描いておりました。後から資料集を見返してみれば、同じような作品はすでに世の中にたくさん存在しているというのに。
紹介された本、是非読ませていただきます!