丸亀製麺が海外で「大成功」して、はなまるうどんが「完全撤退」に至った理由
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注目のコメント
海外展開の成否の理由をローカライズに求めてますがこの記事だけでは本当かはわかりませんね
ただ、食べ物チェーンの国際展開においてローカライズをどの程度やるのかは大きなテーマであることは確か
熊本の味千ラーメンが中国で成功したのは台湾の会社に展開を任せて徹底的にローカライズしたからと言われますし、記事にあるように吉野家も現地に合わせた丼を提供してます
一方で(最近は知りませんが少なくとも以前は)味千もラーメンのベースを、吉野家も牛丼のタレは日本から送る聞いたことがあり、味の基本はグローバルで統一するという分散と集中の設計がキモ
何度か書いていますがマクドナルドでも同様で、マクドナルドのそれはハンバーガーでなくポテトであるとのこと
ハンバーガーは宗教上の禁忌や食文化に合わせて意外と地域ごとに別の味があったり(日本発祥のテリヤキバーガーが典型)ローカリゼーションが進んでいるのですが、逆にポテトについてはいも自体や製法など厳格にグローバル統一基準で作っており、消費者はどこの国で食べても同じポテトを食べ、マクドナルドであると感じられるようになっていますセット商品も見方を変えればポテトがメインで、そこにどんなハンバーガーを合わせるかという組み立てになっているとも考えることができますこの記事に書かれた両社の分析が正しいかどうかを判断する能力は私にはありませんが、「日本人のこだわり」を過度に訴求しても意味がないのは分かります。
自動車業界で言えば、アメリカで成功を収めたレクサスは、徹底的に現地のニーズに対応した「アメリカ発のブランド」として立ち上がった。一方、日産のインフィニティは「漆塗りのインパネ」「七宝焼きのブランドマーク」といった「日本」を強調したモノづくりを行ったが、残念ながら受け入れられませんでした。
「日本人的な日本文化」をそのまま輸出してもマジョリティはとれません。記号性としての「日本」を活用することはいいですが、それに過度に頼るのはやめた方がいい。「郷に入れば郷に従う」のがマーケティングの基本です。
日本のスパゲッティはイタリア人からすると別の食べ物だとしても、それはそれでいいのです。「日本人の日本好き」はほどほどにしましょう。確かに丸亀製麺はフィリピンでも人気です。メニューは半分がうどん系で残りの半分が牛丼やカレーといったご飯系。うどんという馴染みのない食べ物を展開しつつも上手に展開できているのはそれ以外をシッカリとラインナップしたというのはありそう。あと海外進出する日本のチェーンは高価格帯で勝負することが多い中で同チェーンは比較的に安くコスパが良い。
ただし日本のと違い現地の責任者がシッカリしていないと品質がすぐ落ちてしまうのが途上国の難しいところ。うどんにしても茹でたての美味しさがウリであるはずが、予め茹でておいて効率を優先していて味を犠牲にしていることがままある。
一方でフィリピンの吉野家は当初は散々でした。牛丼以外に様々なものを出していたが美味しくなく、牛丼もご飯がベチャベチャとか品質が安定していなかった。今は新たなパートナーと合弁会社を作って再挑戦しているような感じで試していないから分からないが少なくとも成功と呼べる段階ではない。
そう思うとローカライズの大事だが『現地のどの企業と組むか』はかなり大事だろうと思う。