年功給から「職務給」移行、転職・副業促進も…「新しい資本主義」概要判明
コメント
注目のコメント
何も新しくない。。。
ただ逆風の世の中になったから
自分のお金は自分で作りましょうと
言っているだけに聞こえます。。。
もちろん自分で稼がないといけないのですが、
国は稼ぐべき戦略領域や支援体制を作るのが
大事だと思います。
あと、稼いでる人からの税金搾取が多過ぎですよね。年功序列の廃止も成長分野への人材移動も、日本が再び成長するために不可欠な道だと思うけど、「成長分野に人材が移りやすくするため、副業を認める企業名を公表するほか、転職を積極的に受け入れる企業への支援を強化する」というのは、目的と施策が一致してない気がするなぁ。
>賃金について、日本企業では年功制の「職能給」を採用するケースが多い。<
とありますが、そもそも論として職能給は年功制ではありません。
歴史の話をします。
以下が、経団連の日経連(日本経営者団体連盟、経団連の起源の団体の一つ)が1965年の総会において採択した見解です。
一
労働者一人ひとりの能力を最高に開発し、最大に活用、さらに学歴や年齢、勤続年数にとらわれない、能力の発揮に応じた真の意味の平等的処遇を行うことで、労働者のモチベーションを最大化し、それによって少数精鋭の勤務体制を目指す人事労務管理を「能力主義」といい、各社において、その確立を一刻も早く実現させなければならない
一
既ににこの時点で「学歴や年齢にとらわれない」を目的にされているんです。
ちなみにこの10年前の1955年に日経連は「職務給の研究」とい本を出版して職務給の移行を促しましたが、成長期の日本では職務の定義が無理で普及しませんでした。成長期には新しい事業、仕事がどんどん生まれるので職務定義なんかできないという理由です。
で、この能力主義管理を実務面に落とし込んだものが「職能資格制度」です。
職能資格制度とは 「職務の遂行を通じ、 発揮することが要求される能力の伸長段階を示す『職能資格」 を設定し、 職能資格ごとに、 職務遂行能力の内容と程度を明らかにした 『職能資格基準』を設定する。 (後略」 と、日経連出版の本に書かれています。
そう、年功なんて一切書かれていないのです。それは当然です。冒頭にも書いた通り、能力主義や職能資格制度は年功からの脱却を目的に作られたものだからです。
とはいえ、職能資格制度の問題点としてもっとも挙げられるのが「運用が年功的である」という点です。
年功的な運用について日経連も問題にしており、95年に「職能資格制度の最大の問題点は運用にあり、 その改善のためには年功的運用を排し(後略」とも書かれています。
そう、結局は運用なんです。
で、日本で運用上、年功的な感覚が残ることはここでコメントしました。https://newspicks.com/news/7614784
仏作って魂入れずという諺があります。
制度が仏だとしたときに、「職能資格制度では年功制の魂が抜けない。職務等級制度にしたら年功から脱却できるのではないか」という期待は、どうなのでしょうか。