「数字」を見ながら考える米国でのEVの買い方
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EVの価格についてはバッテリーコストの問題は避けて通れないが、(車以外も含めて今まで出てきた)多くの新商品と同様に、時間とともにコストが下がっていくと考えるのが普通。
既にリン酸鉄リチウム電池のような低コストの電池も出てきているし、20年、30年のスパンで見ればEVのコストはかなりの確率で下がると思うし、充電環境も画期的に改善するはずである。一方、ガソリン車は今以上のコストダウンはあまり期待できない。
※自動車産業と言うのはそのぐらい長いスパンで考えなければいけない。
もう一つの論点は、「EVがガソリン車より優れた潜在的商品力を持っている」という点である。自動車に電気を積むことで、ガソリン車にはできなかった様々な提供価値が生まれる。単純に言えば(移動手段ではなく)「動く部屋」になるということ。
更に言えば、電力需給の調整弁や災害時電源としての社会的な役割も担える。
現在は、既存の自動車の動力源の置き換えのような商品が多いが、20年、30年後には、今とは全く違った「新しいクルマ」が出てきていると思う。
私は、EVは環境のためだけの商品ではなく、新しいライフスタイル財として生活者を豊かにする潜在能力があると思います。充電スタンドの数など実際に購入後の問題点などで比較するのかと思いきやまさかの価格で比較するとはとっても興味深かったです。
電気自動車は結局地球に優しいのか問題も存在していますが、財布に優しいのか問題も存在していますね。一部の自動車会社を除いてほとんどが経年劣化したバッテリーの取り換えによる大量の二酸化炭素排出と使い古したバッテリーをどうするのかは未だ不透明なままですし…一方でデメリットばかりつべこべ口を出していても何も進まないし…で。先日、代官山蔦屋のTeslaの第三世代急速充電器で400km分充電して1400円で、とても割安に感じました。
ただ、この記事でたくさん計算されているような、「燃料の割安感」を目当てにEVを買う人がどれだけいるのかは、かなり怪しいと思います。
EV市場の火付け役となったTeslaは「持続可能な社会の実現」を掲げて創業し、EVを販売しており、その想いに共感して購入するユーザーも少なくありません。
また、ほとんどのメーカーの運転席には50個以上の操作ボタンがひしめいていますが、Teslaには必要最低限の操作が可能な10個ほどしかなく、あとの操作はスマホのUIを取り入れたタッチパネルで操作するので、若い世代にとっては慣れ親しんだUXで車を調整できます。
こういった「理念への共感」や「優れたUX」を目当てにEV(去年の世界でのEV販売台数のトップはTesla)を買う人がほとんどだと思うので、「燃料費が安いから」と買う人は少数派だと思います。
TeslaがなぜEV市場の火付け役となれたか?その戦略と戦術については、下記で詳しく解説しているので、キャッチアップしておきたい方は是非覗いてみてください。
【前編】テスラが年間100万台を出荷するまでの戦略と戦術:テスラのPurpose経営
→https://note.com/kura_focus_on/n/n01051997eb80
ちなみに、Teslaが年次発表しているインパクトレポートによると、Teslaのスーパーチャージャーの電力は100%再生可能エネルギーなので、トヨタが提唱するEV=原発が必要というロジックは成り立ちません。
ファクトを押さえ、企業が流す巧妙なロジックに流されないようにしないと怖い時代になっていると、最近感じています。