【解説】本当に得?「タイムパフォーマンス」の真実
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タイパの考え方が広まったのは、コンテンツの増加×コンテンツ未消化組の可視化(SNS)が引き起こしたものだと考えており、未消化であるという事実が、時代に置いていかれる感覚や仲間はずれにされる感覚に近く、恐怖です。その結果、早送りしても観ないとということになっています。「コンテンツの良し悪し<コンテンツを消化すること」という形で、このまま続くと脳が休まらず疲れてしまい、鬱になる人も増えていくものだと思っています。
ただそんな状況には若者たちは気付いていて、みんなこの地獄から抜けようとしているのですが、そのためにわざわざSNSに一言「キャンプ、サウナ行ってきます」と、デジタルを離れるアピールをしなければならないほど深刻です。コンテンツ消化の休息を取ることを宣言しないとそれを辞めれないほど、時代はコンテンツ消化を強要してきています。今はすがる価値観がないからこそ、みんなSNSに見えている世界にすがり、その評価軸の中で生きているのです…速いか遅いか出なく、「一発で正解を求めない」考え方が大事だと思います。即決で解決策を提示するのではなく、じっくり時間をかけて熟考して何も動かないのでもなく、とにかく一度仮説を元に実験してみる。そこから得られた情報を元に繰り返し実験を行い、正解を模索する、という考え方が大事だと思います。
学びにおいても、倍速で聞いたとしても、そこで得られた情報がまた次の好奇心を呼んで、より深く知ったり、派生する知識を学んだりするきっかけになっていけばよく、そのプロセスは、人それぞれ自分のペースでやっていけばいいと思います。
ただ、一つだけ聞いたり読んだりして、全てを分かった木になることは気をつけた方がいいかもしれないですね。タイムパフォーマンスは「時短が基本。しかし、ただ短ければ良いわけではない。効率だけではなく、情報量、作業量、熱量などを詰め込み、時間の濃さを追求する。」という考え方だと弊所レポートでまとめています。
https://seikatsusoken.jp/miraihaku2020/part3/
「時間を“短く”するより、時間を“濃く”する。」
という方向性は例えば次のような生活者の意見に見ることができます。
「リアルタイムで見るテレビや映画は、スキップできないので苦痛。映画館は「この俳優さん誰?」と気になっても、その場で調べられない。情報量が足りない。」
「海外旅行しながらでも、打ちあわせくらいであれば、街なかを歩いているときに、ドキュメント共有でスマホを見ながらできます。」
「昨今の結婚式事情でいえば、披露宴・パーティは長くなっています。予定調和的なことが減り、即興の演出や、ガーデンに移動してシーンを変えることなどが増えている。」
「自分にとって、時間の濃さとは何か」というのも一考に値する問いです。
記事内でも弊所の調査データなど取り上げて頂いてます。