シグニファイ・ヘルス争奪戦か、アマゾンなどが買収提案-関係者
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最近のAmazonによるヘルスケア事業の拡大の勢いと熱意は凄まじいですね。
GoogleもFitbit買収したり、ウォルマートのようなC顧客とタッチポイントが強い企業もヘルスケアに参入しています。
景気の波はありますが、やはり健康は何事にも代え難い価値ですし、最近はデジタルの技術力で医療専門家のみにクローズだった産業ではなくなりつつあります。
今後も合従連衡の様々な案件が起こりえるものと推察しています。本記事に関して、アメリカと日本の医療に対する大きな違いをにもっていただいた方が読みやすいかと思います。
(この他にもありますが、あえて二つに絞りました)
①アメリカは質に対して医療費を支払うという考え方が根付いてきている
②在宅患者は、日本のように施設に入れることは少なく在宅ケアが中心
①に関しては、米国家庭医学会(AAFP)でもValue Based Paymentという概念を掲げていますので、細かく知りたい肩は最下部にリンクを貼り付けています。
②に関しては、医療保険でカバーできない部分は全て自己負担になりますので、経済的な観点から家族やボランティアの協力のもと在宅ケアを行うことが多いです
このシグニファイという会社は、自社で運営しているプラットフォームに各データ(電子カルテ、医療保険のプラン、ケアプランなど)を集約し、在宅ケアの患者が最適な医療(質を上げ、医療費を抑える)を受けるための意思決定を支援するツールを提供している会社になります。
では、Amazon が買収する理由はどこにあるのでしょうか。私は大きく2点あると思っています。①多くの患者データを保有しているところ。②クリニックを運営している会社とのシナジーが高いことです。
クリニックはあくまで医療の入り口であり、出口はこの在宅医療です。入り口を抑え、出口も確保したのであれば、一気通貫で診ることができるようになり、データ量やデータの経過も自社で保有することができます。また、入り口で診ている患者の家族で困っている人がいればこのサービスに誘導し、新規顧客も獲得できます。そのため、クリニックのみで運営するよりも事業の幅もかなり広がり、ヘルスケア分野におけるデータ事業の覇者になることも夢ではないかもしれません。買収できたら、今後の展開がより楽しみです。
※参考※
Value Based Paymetの概念について(英語)
https://www.aafp.org/about/policies/all/value-based-payment.html