中国主要経済指標、7月は軒並み減速 ゼロコロナが経済圧迫
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日本を含む世界経済にとっては、感染者が増えるたびに事実上のロックダウンが発動され、サプライチェーンの機能低下が生ずることが大きな問題です。
実際、私が日本側事務局を務める日中円卓会合でも、中国側の専門家は、経済の問題は需要でも供給でもなく、防疫だと指摘しました。
しかし、個人的には、家計のセンチメントが慎重化している点がむしろ気になります。
今後は構造改革の観点からも消費主導の回復が望ましいのですが、消費刺激のメカニズムが効きにくいことが、従来型のインフラ投資のウエイトを高めることに繋がり、結果として過剰ストックの問題を深刻化する悪循環のリスクがあるように感じます。中国経済が苦境に立たされています。
外部ショックで危機に陥った時、投資を増やして成長エンジンを噴かすのが中国の常套手段です。足もとでは、インフラ投資の原資となる地方専項債を前倒しして発行を終えました。今年中に投資を実現したい考えです。
さらに、中国の政策金融を担う政策性銀行3行の新規融資枠を8000億元増やし、インフラ投資を支援します。国有企業も投資増へと舵を切っています。
実際に投資が行われ数字として表れるには、若干タイムラグを伴いますので、年後半にかけてこの効果は出てくると思われます。