【個性】「静かな人」のすごい力
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話題の本『「静かな人」の戦略書』の著者、ジル・チャンさん。「エレベーターに乗ると、誰かがぎりぎりのタイミングで駆け込んでこないよう、すぐに『閉じる』ボタンを押してしまう」というほど、根っから「内向的」なジルさんですが、だからといって無理に社交的に振る舞ったり、会議でバリバリ発言したりするわけではなく、あくまでも「静かな人」としての強みを生かしながら、アメリカ州政府やメジャーリーグなど、さまざまな業界の第一線で活躍してきました。
自分の手持ちのカードを無視して、無理な戦略を立てるのは、自分が持っている真のポテンシャルを狭めてしまうこと。決して現状に甘んじていればいいというわけではなく、自分らしさを大切にしながら、「安全地帯」から一歩外に踏み出すことで、人は大きく可能性を広げることができるというジルさんのアドバイスは、とことん「実践的」です。
ビジネスのシーンでは「外向的」なほうが有利で、「内向的」なのは不利ーーそんなふうに感じている人がいれば、ぜひご一読いただきたいインタビューです。戦略は起業にしても個人にしても、実践してなんぼという指摘は全く同意です。
「この本の目的は、誰かに「内向的か、外向的か」というレッテルを貼ることではありません。それぞれの個性を大切にしつつ、「安全地帯」から一歩外に踏み出して、その可能性を広げていくこと」という指摘は非常に重要で、イーロン・マスク氏のように内向的と言われていた人が大きく変わる(変わりすぎ?)ことも実際あります。その意味で、自分で壁を作ることなく、ちょっと試してみることで自分でも知らなかった自分の可能性に気づくこともあるのではないでしょうか。
余談ですが、駆け出しコンサルタントのころの私はプレゼンが本当に下手で、苦痛でした。それが人前で講義をするようになったりするのですから、人は変わる(というか見えていない可能性は大きい)というが私の体験的信条です。外交的か内向的かは別にして、「静かな人」は存在感があります。武士道がめざしていたのはこの「静かな人」ではないでしょうか。日本人の多くは本質的に静かな人です。
バタバタしない。精神を鍛え、いざという時に備える。深く、じっくり考え、要所要所で的確な発言をする。切れ味が鋭い人ほど、静かです。
静かにしていれば、まわりの音がよく聞こえてきます。