米下院議長、訪台へと報道 中国「重大な結果」警告
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この期間、中国政府は外交部報道官を中心に幾度となく「仮にペロシが訪台した場合...」について警告を発してきました(8月1日、趙立堅報道官は定例記者会見で「中国は現在厳格な態勢で備えている。中国人民解放軍が指をくわえて見ているだけということは絶対にない」と断言)。
7月28日夜(北京時間)、習近平国家主席もバイデン大統領との会談で直接牽制しました。仮に訪台が現実となれば、出来事そのものは「前代未聞」でないにしても、米中関係が昨今のような未曾有の戦略的競争関係&相互不信という構造に陥っている中でとなれば、事態の深刻さは米中国交正常化(1979年)以来「前代未聞」と言えるでしょう。
注目すべきは中国側の言葉ではなく行動です。その行動が「前代未聞」になるか否か、それが一体何なのか。習近平政権の政治的ボトムラインを探る上で他に類を見ないテストケースになると思います。約100日後には5年に1度の党大会も控えます。その開催やその後の政権運営自体をひっくり返すほどの動きがこれから数日の間に起こらないとも限りません。
予断を許さないとはまさにこのことです。「中国が脅せばアメリカ側は手を引く」という例を作らない判断になるのかと思いますが、百戦錬磨のペロシなので状況を読んで土壇場で変更もあり得るのかと思います。
バイデン政権の台湾政策は「あいまいさ」を継続しながらも中国を牽制する度合いを強めるのが特徴。今回は米中首脳会談前後で「一つの中国堅持」「軍関係者はペロシ訪台を懸念」と大統領が伝えると同時に「ペロシ議長が決めること」とも発言。「あいまいさ」の中、牽制役がペロシという構図かと思います
ただ、中国側の出方次第で偶発的な衝突となりかねないので、この点はペロシ側もかなり懸念していると思います。中国は不快かも知れないが、
国際的に見れば台湾と中国は別の国なのだから、
とやかく言われる筋合いの話ではないはずです。
ましてやペロシ議長がそれを中国に伝える必要もない。
「インド太平洋地域を歴訪」するというときに、
アメリカが自由と民主主義の理念を共有する友好国である台湾をスルーする方がむしろ不自然です。
それがアメリカ人の大多数の考え方だというのは、
トップガンマーヴェリックの冒頭シーンを見れば明らかなはずです。