米シリコンバレーに今後5年で起業家1000人規模派遣へ 経産省
コメント
注目のコメント
これまで「国力をあげるなら高校生以下の若い人材が海外を経験できるよう予算をつくるべき」と経産省産業構造委員会でも提言させていただいたことがあり、海外の環境を肌で感じて理解することはとても重要だと感じています。
一方で、VCとしては「起業家」は目の前の事業に手一杯で、グローバル展開をしているスタートアップ以外、本業に集中してほしい気持ち否めません。
また、派遣された起業家の受け入れ側についても、恐らく国・省庁がネットワークのある企業やVCとなり、その数は限定的なので、キャパオーバーが想定されます。
もしこれが始動プログラムの話であれば、個人的に「起業予定・登記予定の人」のほうが、効率良いのではないかと。
海外のスタートアップ環境を知った上で自社事業をスタートできるので、起業家側・投資するVC側の両視点で、生産性が高いと感じます。【追記】
どうやら、僕も参加させていただいていた「始動」というプログラムのようなものを規模を大きくしていくというよう方向性で検討しているようです。起業家として立ち上がるプログラムとしては僕も大変お世話になりましたし、このプログラムから「起業家や挑戦者が量産されて結果も出てきている」ので…これは続報が楽しみです!!
こちらの記事の方が詳しそう。
シリコンバレーで起業家育成、10倍増へ 5年で計1000人:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA274WA0X20C22A7000000/
==
この施策の全体像が知りたいところです。
シリコンバレーに自費で滞在したことがありますが…
「人の金(ここには会社の出張でという意味もありましたw)くる人たちは本気度が足りない、ただの見学になっている」という声を現地の人から皮肉としてお聞ききました…笑
アルファドライブの麻生さんの書籍「新規事業の実践論」にもありますが、ただの人→社内起業家に覚醒するためには「現場と本場の行き来が重要」とあります。
ここでいう現場とは「課題の根深い場所(顧客)」であり、本場とは「新規事業の最前線」です。
これは起業家でも同じだと思っていて、本場だけ(いわゆるシリコンバレーのような場所)にいってたら起業家が増えるわけではもちろんないので、ただの人→起業家に覚醒させるために、どういうステップで人、事業を育て、覚醒させていくのか、そしてこの先に競争力強化につなげていくのかという全体像が見えてくると施策としてのシリコンバレー派遣の位置付けが分かってくるかもしれません。アメリカで活躍する日本人起業家が「最近は観光名所みたいなノリで毎日人が会いたいという連絡がくる。実務にも差し障って迷惑」と述べていました。これに尽きるのかなと。
私がベイエリアに住んでいた頃も似たようなものでした。そのうえ、断ると「後進に協力しないのか」と非難され、性質が悪い。
あからさまに出張レポートのために面談に来て、わざわざ時間を割いているのにやる気なく過ごす出張サラリーマン・学者に激怒しているベイエリアの住人もいますよね。
こうした受け入れを生業として営む類の方々は歓迎すると思いますが、そうした先に派遣することがどれだけ起業家に資するのか。冷静に考え直した方がいいと思います。
それよりも、海外のトップ校で学ぶ意思のある学生を対象にした給付型奨学金制度を設け、1000人単位で派遣する方が遠回りに見えてもよほど効果があると思います。
政治や行政には即物的な視点ではなく、天下国家百年の視野で立案していただきたいと期待しています。そういう役割を担った方々なのですから。